Passive Design
太陽に素直な設計


Passive Design
太陽に素直な設計
太陽に素直に設計して光熱費を大幅削減
パッシブ設計とは、自然のエネルギーや節理を有効利用するエコな設計手法のこと。
建築する立地条件に合わせて行う、完全オーダーメイドプランです。
お日様の膨大なエネルギー
日射は空から降ってくる無料のエネルギーです。南面の大きな窓は、ペアガラスでも電気ストーブと同じぐらいの熱量を室内に取り込みます。
このエネルギーを冬は有効に活かし、夏は適切に遮断するために、パッシブ設計では建物の立地や隣地の状況はもちろん、緯度、経度、方位を加味しながら間取りや建物の形状をプランニングします。

パッシブ設計の4つの手法
Theory1 日陰から逆算して日射を確保
平面図で間取りを決める際、多くの設計者は日当たりの良い南側にリビングを配置します。セオリーとしては間違っていませんが、必ずしも正解ではありません。なぜなら、その建物を建てる敷地の条件によって、必ずしも南側が一番陽が当たるとは限らないからです。
下の図の敷地の場合、敷地の北側がもっとも日陰が少ないことが分かります。この場合は建物を敷地の北に寄せて配置し、あえてリビングを北側に配置して吹抜けや壁の段差を利用して日当たりを確保する、という選択肢も検討します。


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Theory2 冬の南面の日射取得を最大限にする
冬は太陽の熱を最大限室内に取り込みたいので、南側には窓をたくさんとります。できるだけ建物が真南を向くように、土地の条件などでずれることがあっても極力20度以内に収まるように建物を配置します。
平面だけでなく、立面でも、壁の高さや吹抜けを利用して南面の窓を確保します。
家を暖かくするために断熱性能を上げるとコストアップしますが、日射取得のための設計の工夫はコストアップしません。

Theory3 夏は日射を建物の“外”で遮る
冬のために南面に大きな窓をとるということは、そのままでは夏にも莫大な熱エネルギーが室内に入ってしまいます。そのため夏には適切な日射遮蔽のための工夫が必要です。
代表的なものが「庇」で、建物の配置角度が真南に対して20度以内であれば有効です。また、高度が低い東や西からの日差しは袖壁で防ぐことができます。建物の立地条件や配置角度によって庇や袖壁の長さを検討します。
配置角度が20度以上の場合や、立地面やデザイン面で庇や袖壁の設置が難しい場合には、アウターシェードや外付けブラインドを使用します。いずれにしても、カーテンのように室内で日射を遮蔽するよりも、建物の外で遮蔽をするほうが圧倒的に効果的です。

Theory4 表面積が少ないほうが冷暖房効率UP
室内で空調された温度は、壁や屋根、窓といった外気と接する部分から抜けてしまいます。断熱性能を上げることで熱の損失を減らすことはできますが、表面積は少ないに越したことはありません。
下の図は、全て同じ容積の住まいのイメージです。容積が同じでも表面積や日射取得の効率は形状によって異なります。立地条件やお施主さまの間取りの要望を伺いながら、適切な形状を検討します。


太陽に素直な設計のよくある質問
建物が真南ではない場合はどのような設計にするのですか?
真南を向いた敷地はそれほど多くありません。コンピューターを用いてどのように日が当たり、日射取得が得られるか見ていただきながら設計していきます。
近隣の建物や樹木があるのですが、日当たりが心配です。
近隣の建物や樹木は、時に大きな影を落とします。これらにつきましては、コンピューターを見ていただきながら、日当たりを確認していただきます。
近隣の建物や樹木の高さなど未確定要素も多いのですが、参考になることは間違いありません。
夏の日差しは防げますか?
高断熱住宅の場合、夏の暑さ対策が大切です。計画するときに庇やシェードなどの日射遮蔽対策をおすすめしています。
冬は暖かく過ごせますか?
太陽の熱は、無料で利用できる暖かい暖房です。冬には積極的にお家の中に入れ温められるように窓の配置などの計画をします。
エスホームは性能値以上の快適さにこだわります
住宅の暖かさを表す性能は、断熱性能(UA値)や気密性能(C値)が基準となっていますが、
日射取得・日射遮蔽といったパッシブ設計の要素は含まれていません。
しかしお日様の熱は確実に、冬は家を温めてくれますし夏は家を熱します。
性能値だけにこだわるのではなく、太陽に素直に設計をすることで本当の快適さとエコな暮らしを実現できるのです。