住宅業界 ぶっちゃけ話

正直にいうと、この本を見つけたときには「嫌なタイトルだな〜」と思いました。

また、何か好き勝手に書いているのでしょう。

「住宅業界 ぶっちゃけ話」

この方、ペンネームを使っているのですが以前にも本を出されていたのですね。

そのタイトルが、
『住宅営業マン ペコペコ日記」
この本も以前に読んでいました。探してみたのですが、どこにしまったのかわからなくなってしまっていました。

面白い本ではありませんでしたが、住宅業界の裏側を書いている本で、興味を持って読んだことを覚えています。

大手住宅メーカーの現実を見る

「住宅業界 ぶっちゃけ話」は、大手住宅メーカーに勤めていた時のことを書いています。

勤務期間は10年くらいのようです。

出身は栃木県、確か足利と書いていたような気がします。完全な同郷ではないですが、栃木県出身というだけで親近感がありますね。

なぜ、足利という地名が出てきたのかというと、著者は東日本大震災の時に「福島県いわき市」の支店で勤務していました。そこから家族が避難したのが足利なのです。
(詳細、うろ覚えなので間違っていたらごめんなさい)

あの時、あの地域はどのようになっていたのか、全く噂話なども出てきませんでした。

実際に震災後に住宅業界に起きた事を克明に書いてくれています。

予想通りだったことも多いのですが、現実にそれが行われていたと思うと、誰もが大変な思いをしたことがわかります。

栃木県でも色々ありましたが、比べものにならないですね。

詳しい内容は書けませんので、「住宅業界 ぶっちゃけ話」の目次を挙げておきます。内容は、察して下さい。

第1章:住宅展示場の「儲けのカラクリ」

第2章:夢を食い物にする「営業ノルマ」の実態

第3章:売り手vs買い手の「仁義なき戦い」

第4章:「お客様は神さま」のウソ

第5章:「マイホーム」という夢の代償

なかなか嫌な感じで書いています。大手住宅会社は、似たり寄ったりではないかと思います。

担当営業に求めることとは「問いに答えてくれる営業マン」

住宅会社とお打ち合わせをするとき、必ずあなたに付くのが担当さん。この担当さんが、営業であったり、設計が直接行なったり、その辺りは会社毎に違います。

「住宅業界 ぶっちゃけ話」の著者が担当営業に求めていることは何なのでしょうか?しっかりと書いてくれていますので、少しだけ紹介させていただきます。

「本来、お客様が営業担当に求めなくてはいけいないのは「人柄」など得体の知れない判断基準ではなく、余計な感情抜きに、あくまでドライに、こちらが投げかけた問いに、きちんとした根拠や数字で答えてくれる営業マンである。」

と書いています。もっともな話ですね。営業マンで、
「当社の家はやばくて、、、」なんていうはずがありません。

そこで、大手では答えられないと
「心配ありません」
「そこはお任せ下さい」
と答えるのだそうです。

これらの答えが返ってきた場合、
「知らない」
「都合が悪いので答えられない」
のどちらかが多いのだそうです。

全てを知っていなければいけないとまでは言いませんが、けっこう答えられない営業マンは多いとお客様に聞くことがあります。

それでは安心できませんよね。

そこで、エスホームでは、断熱計算・構造計算・設備計算と、家づくり重要計算の3つを全て社内で行なっています。

私が、わけもわからず、聞いてきた話だけで進めるのが不安で嫌なため、このような体制になりました。

おかげさまで、色々な工夫ができるようになったのも、会社にとってもお客様にとっても良かったと思います。

このタイトルは大きな間違いと断言します

もし、著者さんや出版社がこのブログを読んでいたら聞いて欲しいです。

このタイトルは大きな間違いです。

「住宅業界」と書いていますのが、この内容は
「住宅業界の一部(特に大手)のぶっちゃけ話」
です。

私も、大手の会社の一部に滞在したことがあるので、言っている事はわかります。

しかしながら、全ての住宅関係者がこのような気持ちで家づくりをしているなどとは思われたくありません。

ここは、強く抗議したいです。

残念ながら「住宅業界は真面目に行うほど儲からない、」とも言われています。

私も、構造塾に参加したり、環境塾に参加させていただいておりますが、真面目に勉強していい家を作っていこうという人は多いです。特に、若くて盛り上げていこうという人も多く感じます。

ただし、このような研修などに参加する真面目に家づくりに取り組んでいる方は比較的小さな工務店が多いです。多くても年間20〜30棟くらい。数棟レベルも珍しくありません。

これは、松尾先生もおっしゃっていました。松尾先生は色々なところで話をしていますが、大手住宅会社の人は殆ど聞きに来ないそうです。一社だけ聞きにきたと感心していました。今、トップの会社ですね。

「小さな会社は技術が無さそう、」
と思われるかも知れませんが、そんな事はありません。今は色々と学べる機会が多いので、しっかりと学んでいる方は少なからずいます。

私が大手の会社に勤めている頃にはなかなか研修などに出れませんでした。それは今でも変わらないと思います。

この本に書いてある内容は、建築業界の一部に当てはまることは間違い無いです。嘘を書いているとも思いません。

それを理解した上で読んでいただければ、家づくり、住宅会社選びの参考になるかと思います。

参考文献:

「住宅業界 ぶっちゃけ話」
著者:屋敷 康蔵
清談社