ちょっと待って!除湿機を選ぶ前に知っておきたいこと

こんにちは。エスホームの西村です。
毎年この時期になると、除湿機が気になりますよね。

たしかに梅雨どきは、部屋干しの機会も増えますし、洗濯物の乾きにくさに悩まされますよね。

さて、みなさんは除湿機を選ぶとき、どんなポイントを重視されますか?

「やっぱり除湿力ですよね?」
きっとそう答える方が多いと思います。

先日、空調の勉強会に参加したとき、こんなお話が出ました。

「最近は、ちょっと“信じられないくらいスゴイ除湿力”をうたっている機種もあるんですよ」

実際に、私も気になっていた除湿機を調べてみました。今回は比較した3機種をご紹介します。

3つの除湿機を比べてみました!

今回は、パナソニックと、三菱電機と噂の除湿機の3台を比べてみました。
基本性能を一覧にしましたので、見てください。

メーカー型番除湿能力(1日)除湿能力(1時間)消費電力除湿方式
パナソニックF-YEX120B10.5L0.44L205Wハイブリッド方式
三菱電機MJ-PHDV24YX24.0L1.00L415Wコンプレッサー式(インバーター制御)
噂の除湿機(仮)除湿機X35.0L1.46L423Wコンプレッサー式

こうして数字だけ見ると、「Xの除湿機、スゴくない!?」と思ってしまいますね。

でも、ちょっと待ってください。

実はこの「除湿能力」、測定した環境条件によって大きく差が出るんです。

測定環境を比べてみると、、、

メーカー室温湿度
パナソニック(冬以外)20℃70%
三菱27℃60%
噂の除湿機X30℃80%

どうでしょう?
「温度が高くて湿度も高い」ほど、除湿機は“ラクに”水分を取ることができます。

つまり、Xの除湿機は、とても除湿しやすい環境で性能を測っているということ。

この値を空気線図に載せてあげるとよりわかりやすくなります。
赤点:パナソニック
緑 :三菱電機
青 :噂の除湿機

このグラフを簡単に説明すると、右上の方が高温多湿で除湿し易い、左下の方ほど低温乾燥気味で除湿しにく環境になっています。

私たちが実際に暮らしている環境に近いのは、三菱やパナソニックの方です。特にパナソニックは、冬の10℃・70%という条件でも性能を公表していて、正直で好感が持てます。

Xの除湿機の測定方法を例えると「下り坂で燃費を測ってるようなもの」なのかもしれませんね。

実際の湿度と比べてみると…

この原稿を書いているのは、2025年6月27日。
気象庁のデータによると、

  • 室温:28.4℃
  • 湿度:61%
  • 絶対湿度:約14.8g/kg

この条件に一番近いのは、三菱の測定環境です。やはり、日本の梅雨や夏を想定した測定としては、三菱がいちばん実用的に感じます。

タンク容量と価格を比べると…

実際に購入するとなると、性能以外に使い勝手と価格も気になりますよね。早速調べてみました。

メーカータンク容量価格(税込)
パナソニック3.2L62,700円
三菱5.5L101,824円
除湿機X5.5L24,999円

タンクはパナソニックが小さいですが、除湿能力が低いので交換回数は同じくらいでしょうか。

タンクが満タンになるたびに水を捨てるのはちょっと面倒…そんな方には、ホース排水機能がある機種がおすすめです(今回ご紹介した3機種すべて対応しています)。

価格は、思ったよりも三菱電機は高かったですね。それに比べて噂の除湿機Xの安さが際立ちます。

最後に、私のおすすめは?

正直に申し上げると、「これが絶対!」という答えは出せません。

でも、カタログの数値だけで判断するのはちょっと危険。
測定条件の違いを知っておくだけでも、選び方が変わってくると思います。

私だったら…

  • 安心・信頼重視なら「パナソニック」
  • 性能バランス重視なら「三菱」
  • コスパで割り切るなら「除湿機X」

こんなふうに選ぶかもしれません。

もし、同じ条件で除湿機を比較された方がいらっしゃったら、ぜひ教えてくださいね。
実体験こそ、いちばんの参考になりますから。

除湿機選びは、暮らしを少しラクにしてくれる大切な選択。
どうか、みなさんにとって「気持ちのいい毎日」につながる一台が見つかりますように。

参考

価格は「価格ドットコム」2025年6月27日の最安値を参考にしています。