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屋根工事が始まりました。屋根といっても、仕上げではなくて下地の部分です。今回のお家では、屋根の部分で断熱を取ります。断熱材の上に一般的な屋根の下地になる野地板をはり、その上に雨漏れがしないようにするためのシートを貼ります。
屋根の構造下地
一般的な屋根の下地は、構造材の上に12mmの合板を貼り屋根の仕上げに入りますが、今回のお家は違います。屋根下地に、床とかと同じ24mmの厚い合板を貼るのです。写真を見て、合板が厚いのはお分かりになりますでしょうか。
この24mmの合板を利用することにより屋根が強くなり、屋根下の空間が広く取れるようになります。最近、2階リビングを採用する人も多くなってきましたが、この構造を利用することでリビングを開放的にできるのが理由の一つでもあるようです。
この屋根の勾配(角度)は、5寸勾配と言われる角度です。1mの幅で0.5m上がります。屋根の場合には、角度ではなくてこの◯寸勾配で表します。そのほうが寸法を出しやすいのです。
5寸勾配は、栃木県では太陽光発電には最適な角度と言われています。また、これ以上急になると安全性が確保できなくなるため、屋根の上に足場が必要となります。
5寸でも登ってみると急な角度であることがわかります。うっかりすると足を滑らせてしまいそうです。作業効率も悪くなるので「作業が大変」と大工さんは言います。
屋根下地合板で気密を取る
屋根下地合板が貼り終わったら、気密テープを貼ります。板の繋ぎ目は全部テープで留めていきます。
今回採用したテープは、強力な上に少し肉厚なような気がします。使いやすいですね。
垂木を取り付けます!
屋根の下地が終わったら、垂木を付けていきます。垂木とは、一般的には屋根の合板を支えるための材料です。屋根が飛び出す場合にも、この垂木が活躍してくれます。
上の方に貼ってある模様の入っている部分は、断熱材です。ネオマフォームと言う、高断熱の住宅では多く採用されている断熱材で、100mmの厚さがあります。発売されているネオマフォームの厚さは100mmまでなので、一番厚い材料を採用していることになります。
垂木は、屋根の中に通気が取れるように断熱材よりも少し大きめの材料を採用しています。
屋根の頂上もしっかりと!
屋根の頂上の部分「棟」(むね)などと呼びますが、この部分は発泡剤とテープで止めました。納まりが難しい部分なので、しっかりと止めていきます。
ちなみに、この屋根の上の方だけは、垂木を外して断熱材を貼っています。この工法の方が断熱性能が上がるからです。この屋根の下には空調室にもなる物置があるので、余計に断熱性能をあげておきたかったのです。
断熱材が入れ終わりました!
下に部屋のある部分だけですが、屋根全面に断熱材を敷きました。なかなかいい感じに敷けていますね。
斜めに垂木が入っている部分があります。これは角として飛び出ている部分は強度が弱くなることが多いため、強くするための補強材です。ネオマフォームもキレイに斜めにカットして入れてくれました!
屋根の野地板を貼ります!
下の写真は、一般的な屋根でいうところの下地になる「野地板」を貼ったところです。
断熱材のネオマフォームと隙間があるのがわかりますね。ここを空気が通ることで屋根の中の結露を抑えることができるようになる、とっても大切な部分です。
この屋根の部分だけで、大工さんは7人くらいいたかと思いますが丸1日かかりました。このように断熱材を入れる場合、屋根工事は大変なのです。
ルーフィングを貼ります!
野地板が敷き終わったら、なるべく早くルーフィングを貼ります。ルーフィングとは、屋根の仕上げ材(コロニアルや瓦など)から雨水が漏れた場合、中に染み込まないようにするための重要な材料です。
今回は、デュポン社の「タイベック ルーフライナー」を採用しました。
デュポン社の「タイベック ルーフライナー」は、屋根合板に溜まりやすい湿気を逃してくれる機能を持っています。
ルーフィングまで貼ってしまえば、中に雨水が染み込む心配はなくなりますので一安心。大工さんも、ここまでは急いで仕上げるように頑張ります。
この上には、ガルバニウムの屋根材を貼ります。今回の屋根材は少し特別な物を採用するので、あらためて報告させていただきます。