国立競技場を設計したことで一躍脚光を浴びた隈研吾さん。
その隈さんの建築でブレイクスルーとなった建物が栃木県には2棟有ります。
その一つが今回紹介する「那珂川町馬頭広重美術館」です。
竣工は2000年。
- 村野藤吾賞
- BCS賞
を受賞しています。特に、村野藤吾賞は年に1作品しか選ばれなく、なかなか取れない賞です。
日経アーキテクチャという雑誌でも那珂川町馬頭広重美術館を、隈研吾さんが30年間の間にあった3度の転機の1度目と紹介しています。
文章を一部抜粋します。
「当時の事務所の到達点
高さを抑えた切妻屋根と、背後の山へと連絡するようなプロポーションを持たせた「那珂川町馬頭広重美術館」。木のルーバーによる繊細なディテールは、隈研吾氏の評価を一変させた。事務所としても、1つの到達点を迎えた時期。」
と紹介されています。
このように高評価をされていたのは知っていたのですが、宇都宮からは微妙に距離が遠い。
仕事で近くまで行ったことは何度かありましたが、じっくりと見る機会はありませんでした。
子供も夏休みで、どこ何連れて行くのにも気が引ける昨今、それほど混んでいないかと思い行ってきました。
那珂川町馬頭広重美術館
当日はあいにくの雨。
正面から見ると、後ろの木々との一体感が際立ちます。
一見、屋根に何か葺いててあるように見えますが、木のルーバーを屋根のように葺いています。そのため、屋根のように見える木は屋根では有りません。実際には、この木のルーバーの下に別な屋根があります。このルーバーには、痛まないように加工した材木が使われているそうです。
建物の中通
屋根のルーバーは、屋根の下側にも施工してあります。
この隙間から漏れる光が適度な明るさで気持ちいいですね。
建物の中の通路を通り抜けると、竹林と森とに抜けることができます。写真の右側は、広場になっています。いろいろなイベントができるようです。
建物の裏側から
竹林から那珂川町馬頭広重美術館を見たところです。真ん中の通路が見えますね。右側は焼き物などが販売されているお店、左側が那珂川町馬頭広重美術館です。
那珂川町馬頭広重美術館入り口
この中を入っていくと、那珂川町馬頭広重美術館の入り口になります。
外観から見ると中は真っ暗な印象なのかと思いますが、実際にはとても明るい作りです。
入り口の壁には和紙を利用しています。
材木や和紙などの材料は、地元の物を利用しているそうです。
美術館中は、作品保護のため撮影禁止。
写真はありません。
広重さんの作品は全体の1/4位でしょうか。
特別展に力を入れているようでした。
帰ってきた!猫じゃ猫じゃ展
最近は、ペットブーム、その上猫ちゃんが大人気ですね。
それは江戸時代や明治時代も一緒なようで、猫を描いた錦絵が残っています。
猫が描かれた錦絵を展示してあるのが「帰ってきた!猫じゃ猫じゃ展」
帰ってきたということなので、2度目なようです。
隈研吾建築展
一緒に、隈研吾建築展が開催されていました。
写真パネルや、有名な「石の美術館」の模型まで展示してありました。
次回は「石の美術館」を紹介します。石の美術館も、気持ちの良い空間です。
那珂川町馬頭広重美術館
- 〒324-0613 栃木県那須郡那珂川町馬頭116-9
- 電話番号:0287-92-1199
- FAX番号:0287-92-7177
- E-mail:hpmaster@hiroshige.bato.tochigi.jp