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「コタツ」、冬には欲しい、気持ちの良い器具ですね。
私も、あのぬくぬく感は大好きです。
ところが、気がついてしまいました。
気持ちの良い「コタツ」こそが、健康を害する原因になってしまっていると言う事を。
父の家の寒さの原因は「コタツ」にあった
お正月に父の家に行った時のことです。
いつもながら、寒い。
今回も寒いだろうな〜と思い、セーターも着て行きました。
大きめの家に住んでいるので暖まりにくく、余計に寒さを感じてしまいます。
ところが、エアコンはあるのに使っていません。
コタツを使って、かなり着込んでいる感じです。
暖かい家づくりの方法を常に考えている私としては、このような寒さと生活スタイルはとても気になります。
父も80歳を過ぎています。
何かトラブルでも起きはしないかと、少し話しました。
「この家、寒いよ」と。
ところが、その認識が無いのです。
服を着込んで、コタツに入って暖かいと思っています。
これには驚きました。
冬季死亡増加率1位の栃木県
色々と父にもアドバイスをしたのですが、なかなか理解してません。
栃木県の家はとても危険なのです。
下の地図を見て下さい。
これは、冬と夏の死亡率を比べたときに、どの地域の死亡率が高くなっているのかを示した地図です。
栃木県が一番悪いのです。
栃木県のためだけに「24以上」の赤が作られている程です。
この原因は何でしょうか?
本当は寒い「栃木県」
原因を考える前に、栃木県の気候を考えてみましょう。
栃木県の冬の気候は、最高気温は首都圏並に暖かく、最低気温は秋田や青森並みに低くなります。
富山や新潟と比べると、最高気温は栃木県の方が5度ほど高いのですが、最低気温は−2~−3度ほど低いのです。
栃木県の冬は、昼間は暖かく、夜はとても冷えると言うのがわかります。
ところが、栃木県に住んでいると昼間が暖かいので、それに合わせて生活をしてしまうのでしょう。
それでは、健康に生活することは難しいのです。
あくまでも、問題になる寒い時間に合わせて生活をする事が大切なのです。
暖かい家に住む
どうすれば冬でも健康的な生活ができるかと言うと「暖かい家に住む」と言うことです。
または「家を暖かくする」事が大切です。
私もたくさんのお家を建てさせていただきました。
堀コタツを付けさせていただいた事もあります。
実際に堀コタツをつけた多くの方は、暖を取るためのコタツとしては利用しませんでした。
「新しい家に住んでみたら、コタツまでは必要なかった」
と何度も言っていただきました。
少なくとも、そのくらいの暖かい家に住んでいただければと思います。
コタツは頭を温めてくれない
コタツがどのように温めてくれるのかを考えてみましょう。
下のイラストを見て下さい。
体の一部を温めて、頭は全く温まっていません。
頭は、冷えたままです。
これだけでは事故はそれほど起きません。
その次の行動です。
交通事故よりも多いお風呂の事故
コタツなどで体を温めてお風呂に行きます。
寒い家の人は熱いお風呂に入る事が多いのだそうです。
これは、気持ちがいいですよね。
ところが、熱いお風呂に入ることにより突然血流がよくなり、脳にも血がドバッと行きます。
そこで脳血管に負担がかかり脳梗塞や脳出血になってしまうのです。
実際に、私の中学時の恩師は、茨城の旅行先でお風呂に入っている時に亡くなりました。
他人事ではないのです。
部屋の温度は朝方の18度以上
では、どのくらいの温度だと良いのでしょうか?
今の建築業界でよく出てくる気温は、朝方の「18度」です。
夜間は暖房を切るので、朝方に18度まで下がる事を考えています。
18度の理由は、それ以下になると、血圧上昇・循環器疾患の恐れが増すためです。
実際の18度はどうかと言うと、ずっといると少し寒く感じる温度です。
昼間はエアコンを利用し、23度〜25度位が快適に感じるでしょう。
エスホームのお打ち合わせスペースは、23〜24度位になっています。
オススメはパジャマ温度
温度計がなけれが、パジャマで動き回れる位の温度が最適と考えても良いと思います。
「パジャマ温度」と呼びましょう。
このくらいになると、コタツを暑く感じ始めて使わなくなるはずです。
エスホームの事務所は、北側の部屋でも朝方に約18度くらいです。
建物も大きく暖房は夜の8時くらいに止めてしまい決して効率が良い建物ではないのですが、朝方でもそれなりの暖かさを保っています。
冬にコタツがなくても快適に過ごせる生活、それが健康で長生きにつながります。
あなたが普通に思っている生活が、実は不健康な生活なのかもしれません。