松尾和也先生と男2人旅:大内宿

松尾和也先生と最後に行ったのが、「大内宿」。テレビでもよく紹介される山の中にある宿場町です。

実際に行ってみると途中の山道がなかなかの物で、本当にこの先に宿場町があったのかと思ってしまうほどでした。

と言っても、ここは観光地化されてい流ので有料駐車場(500円)などがしっかりと整備されていました。

あれ、茅葺き屋根の家が無い、、、

駐車場から歩いて直ぐに街の中に入ることができます。
ところが、あの藁葺き屋根の家が少ない、、、

確かに、古い家は多いのですが。
と思いながら緩い坂道を歩いていくと、少しづつ藁葺き屋根の家が出てきました。

大内宿とは、古い宿場町

大内宿は、日光から会津若松を結ぶ重要な道の宿場町として栄えました。その歴史は400年を超える藁葺き屋根の住宅に残っています。

大内宿が形成されたのは、同じ街道筋にある川島宿が承応三年(一六五四 年)頃と考えられています。

慶応4年(1868)の戊辰戦争などが近くでもあったそうなのですが、戦火に巻き込まれなかったそうです。運が良かったですね。

1878年6月27日(木)には、英国の女性旅行家イザベラ・バードさんがこの村に泊まったと書いています。農家に泊まったそうですが、一緒に蚕部屋と郵便局、運送所と大名の宿所を一緒にした屋敷だったため、「美濃屋」ではないかと言われています。当時から、郵便局があったのですね。

大内宿が残ったもう一つの運、それは相沢韶男さん(のちの武蔵野美術大学教授)に発見されたことです。1967年、まだ学生だった相沢氏は茅葺きができる職人を探して大内宿に訪れ、その景観に驚かれました。

当時は、古くて貧しいものは壊して近代化しようという風潮があったようですね。

鉄筋コンクリートの建物ができたり、アスファルトを敷いたり電柱を立てたりもされたそうですが、それらを撤去して復旧しました。

1981年(昭和56年)には、国の重要伝統的建造物群保存地区として選定され、年間80万人を超える観光客が来るようになったそうです。

民宿「伊勢屋」

民宿もありました。このような民宿に泊まれば、少しは昔の宿場町の面影を感じることができるのでしょうか。

松尾先生は「無茶苦茶環境が悪そうだ」と言っていましたが、そりゃそうですよね。

道路脇には気持ちの良い側溝

道路を中心に、両側に側溝があり勢いよく水が流れています。各家の前には壇があり、洗濯をしたり野菜を冷やしたりしたのでしょうか。

大内宿 町並み展示館

大内宿の中心辺りに「大内宿 町並み展示館」があります。
ここを見ることで、大内宿の歴史や建物を知ることができます。

ただし、大内宿には江戸時代の問屋本陣は残っておらず図面も無くなっていた為、会津西街道の川島本陣と糸沢本陣を参考にして設計され復元しました。

中には、昔の道具が沢山展示してありました。1300点程あるそうですよ。

大内宿には大名が宿泊することもあったため、豪華な和室などもあります。

屋根上では蚕を飼っていたようです。

イザベラ・バードさんが宿泊した美濃屋

イザベラ・バードが宿泊した美濃屋も残っているらしいのですが、こちらは分家。お蕎麦屋さんです。

調べながら書いていたら、イザベラ・バードさんが宿泊したらしい美濃屋さんが残っていました。写真を調べていたら、この建物のようです。なんと、家の前には今でもポストがありました!

イザベラ・バードさんが大内宿を訪れたのが1878年なのsw、147年前からあることになります。告知があればもっと良く見たのに。

高倉神社

途中には、高倉神社の鳥居があります。神社は、もう少し歩いた場所です。

松尾先生は「どうやってこの鳥居は建てているのだろう?」と不思議がっていました。シロアリにやられないのですかね。

大内宿の街並み

ここの景色が有名ですね。

大内宿の突き当たりまで来たら、その横にある急な階段を登るとこの景色を見ることができます。

京都などの方に行くと瓦屋根が多くなっていますが、確かにこのように藁葺き屋根が見れるのは壮観ですね。

現在でも、年間数棟ずつ藁葺き屋根へ葺き替えているのだそうです。

大内宿の北側(奥)から街並みを撮った写真です。駐車場側からとは随分と雰囲気が違います。

お蕎麦屋は「三澤屋」

松尾先生は、うどんより蕎麦の方が好きだそうです。関西では珍しいとおっしゃっていました。

というわけで、大内宿名物ネギ蕎麦を「三澤屋」さんでいただきました

ネギが突っ込んだまま出てくる、という感じ。この1本のネギで食べるのがネギ蕎麦の作法。

試してみましたが「ネギ一本で蕎麦が食えるか〜〜〜い!」と言いたくなってしまいました。

以前はお箸は頼まないと出てこないと聞いていたような気がするのですが、今回は最初からお箸が出てきていたので美味しく食べることができました。

ネギは、白いところは甘いのですが、緑色の所へ行くと辛くなる印象です。
松尾先生曰く「あのネギがな〜」と不思議がっていました。

私は、結構好きです。このネギを齧りながら食べるお蕎麦。

他にも、「天ぷらの盛合せ」と「にしんの山椒漬」を1つ取り、二人で分けていただきました。

というわけで、大内宿も無事終了。

今更ですが、もう少し予習してから行けば良かった。でも、旅って予習しすぎると驚きがなくなるからつまらなくもなるんですよね。

参考文献

大内宿観光協会:https://ouchi-juku.com

福島の山々:https://yamayama.jp/report/izabera/izabera.htm

一般財団法人大内宿保存整備財団:https://ouchi-juku-zaidan.com

会津 下郷街 下郷町大内宿伝統的建造物群保存地区:https://www.town.shimogo.fukushima.jp/organization/kyouiku/4/150.html

大内宿の景観保全(福島県):https://www.hilife.or.jp/cities/data.php?jirei_id=260

地平線通信295より:https://www.chiheisen.net/_hokokukai/_hk2004/hkrp0405.html

ブルー・ブラックマガジン:https://blueblackmagazine.jp/archives/1504