松尾和也先生と男2人旅:さざえ堂

福島の「ホテリ アアルトに一緒に行かないか」と誘われた時、他に行こうとしていたのが五色沼だけだったので、時間が余ると思い紹介した内の一つがこちら。

さざえ堂です。

テレビなどでもたまに紹介されていますが私も行ったことが無く、機会があればぜひ行きたいと思っていた建物です。

ホテリ アアルトから出発し猪苗代湖の近くを走り、さざえ堂に到着しました。

どこにあるのか分からない???

急な階段の横を登りさざえ堂の近くには行けているはずなのですが、なぜかさざえ堂が見つかりません。

白虎隊が自害した場所などに行ってしまい、探していると見つけたのがこちらです。

なんと、さざえ堂の上からの景色。

お〜、捻れていますね。思ったよりもしっかりと立っていそうです。

さざえ堂

道に迷いながらもやっとさざえ堂に辿り着きました。

下から見ると、捻れているというよりも歪んでいるという感じです。
確かに、このさざえ堂は、さざえに似ているような気もしてきます。

高さは16.5m、六角形の三層構造をしています。

木造で、2重螺旋構造の建物は、世界中でも会津若松の「さざえ堂」だけだそうです。

これだけ見ると、ただの古いお堂に見えますが、日本ではこれだけという特徴を持っているのです。
その特徴とは、中の階段が2重の螺旋構造になっていて、階段を上げっていくといつの間にか下りになり外に出てしまうのです。

これが作られたのが寛政8年(1796年)と言いますから229年前。よくこのような建物を作ろうと思いつきましたね。住職であった僧郁堂(いくどう)さんが考案したとなっていますが、よほどの知識を持っていたのでしょう。

参拝者はこのお堂をお参りすることで、三十三観音参りをできると言われていたのだそうです。

というわけで、早速中に入ってみましょう。

さざえ堂:正面

どう見ても、歪んでいるように見えてしまいます。錯覚かな。

入り口の天井も迫力がありますね。

さざえ堂を登ります

中に入った松尾先生。天井の梁に頭が当たりそうに見えますが、実際に行ってみるとそれ程窮屈感は感じません。

それにしてもお札の数がすごいです。もう、隙間が無いくらいに貼ってあり、建物の迫力を増強しています。
写真の右に見えるように、33の箱がありそこに観音様をお供えしていたようです。

段自体は、登る程に少し急になっていきます。

建物の中には、真柱を見ることができます。6本あるらしいです。

さざえ堂の途中途中にはお賽銭箱があるそうです。気がつきませんでした。このお賽銭箱、住職さんが上まで取りにこなくても良いように下まで落ちるようになっているのだそうです。面白い工夫をしていますね。

さざえ堂 天辺

さざえ堂のいちばん上です。床は、橋のように盛り上がっています。ここを超えると下りになります。

大迫力の天井

天辺の天井は、太い垂木が組み合わさっていて大迫力です。どのようにして作ったのか、全く想像できません。

下りは、あっという間に外に出ていました。そういえば、出たところは正面とは違うんですよね。写真を撮り忘れました。

これが「ささら」?

階段の横についている部品をささらと言います。この斜めの部材もささらなのでしょうか。柱にくっ付いていそうで着いていません。

それにしても不思議な建物です。

さざえ堂は、全国で5ヶ所

日本金属屋根協会さんによると、さざえ堂は全国に5ヶ所あるそうです。公開していない所も多いようです。

  1. 福島県会津若松市:旧正宗寺(今回のさざえ堂)
  2. 群馬県太田市:曹源寺
  3. 埼玉県本庄市:成身院
  4. 青森県弘前市:蘭庭院
  5. 茨城県取手市:長禅寺

藤森照信さんによると、螺旋構造のさざえ堂はここのみだそうです。

参考文献

会津若松観光ナビ:https://www.aizukanko.com/spot/138

和楽web:藤森照信著:https://intojapanwaraku.com/rock/craft-rock/1998/

銅屋根クロニクル:http://www.kinzoku-yane.or.jp/chronicle/number-62/index.html