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メンテナンスやリフォームでお家にお伺いすると、全くと言って良いほど無駄なものをお部屋の中に出していない方と、全く必要の無い物まで部屋の中に出している方、のどちらか場合が多いのです。これは、その方の性格によるところも多いかと思いますが、それだけではありません。片付きにくいお家になってしまっている事が多いのです。
そのようにならないためにも、家づくりを始めるために収納計画を行っておきましょう。間違っても「お家の面積で10〜15%の収納があるから大丈夫!」などとは思わないでくださいね。この比率は、あくまでも一般的な間取りを考える時の参考値であり、あなたにとって最適な数字ではありませんから。
簡単な持ち物の調べ方!
収納の計画を行うときに、一番先にやっていただきたいのがこれ!そもそもあなたのご家族は何を持っているのか?です。これが分かっていると、効果的な収納計画ができるようになります。
では、どのように持ち物を調べると良いでしょうか。一覧を作る、そうですね。それも間違いではありません。でも、もっと効果的な方法があります。順を追って説明します。
① 今お住まいの間取りを描く
間取りを描くと言っても、なんちゃって程度で良いのです。鉛筆で、四角を組み合わせるように書いて下さい。現在利用している収納スペースもしっかりと書き込んでくださいね。
② どこに何が仕舞われているかを書く
今度は、物が仕舞われている部分(収納とは限りません)から線を引き出し、何が仕舞われているかを書き出します。ここがポイントです!
一覧に書き出そうとすると漏れが生じる事が多いのです。それに、間取りから何が仕舞われているかを考えると、どのくらいの量があるのかもイメージしやすい。そのスペースを新しい間取りに置き換えれば良いので、新しい収納スペースのイメージもしやすくなります。
③ 物の種類を色分けする
今度は、②で書いた物に色をつけていきましょう。色の付け方はジャンルごとで分けて下さい。
例えば、
- 衣類
- 本
- お化粧品
- 学習用品
- 食材
- 生活用品
靴や外で使う物
- 趣味(嗜好)の物
このように分けて下さい。あまり細かく分けすぎるとわかりにくくなるので、上に上げたくらいがちょうど良いと思います。
この色分けがキレイに出来ていれば上手な仕舞方が実現できている証拠です。もし、縞々だったりしたら、まとめてしまえていない事にもなり検討が必要になります。
収納の位置は、その物を使う場所に!
それでは、それらの物をどこにしまったら良いかをそれぞれで考えてみましょう。
⚪︎ 衣類
基本的に、衣類の収納は寝室のクローゼットと子供部屋に計画します。それぞれが管理する事にもなります。お子様は、自分の物を意識するようになりますので、片付け上手の大人になってくれるかもしれません。
広さの目安ですが、寝室のクローゼットは3〜4畳が多いです。子供部屋は0.75〜1畳。衣類が一番場所をとりますので、十分取れているか、それとも衣類を減らすのかを検討して下さい。
最近の収納はファミリークローゼットを採用する方が増えてきました。各個人で分かれていたクローゼットをひとまとめにして効率よくしまうようにしています。特に平屋が人気になり始めてから増えてきました。洗った洗濯物をしまうのにも、各部屋に行かなくて良いので家事を減らせますね。
衣類ではありませんが、バッグの仕舞い場所にも気をつけましょう。特に女性はバッグを多く持っている事が多いようです。40個くらい持っている方は珍しくありません。キレイに並べて使いやすくしておきましょうね。
⚪︎ 本
ここに本が出てくるのは、私が本の片付けに困っているからです。購入は少しづつなのですが、いつの間にか溜まっています。それにがさばって重い。専門書などを多く持っている方は困っていると聞きます。
箱に入れてしまっておくのか、棚にしまうのか。せっかくですからカッコよく置きたいですね。
1冊づつは軽いのですが、まとまると重くなりあっという間に数百Kgになります。本棚を置きたい場合には補強が必要になる事があるので住宅会社に伝えて下さい。
⚪︎ お化粧品
散らかりやすいのがお化粧品です。細かいお化粧品があちらこちらに。どこにしまっておくか決めておきましょう。
仕舞い方も重要ですね。引き出しにしまえるのか、箱にしまうのか。引っ越した時にオシャレな箱にしまうようにされる方が多いです。
お化粧をする場所も人によって違います。お化粧は洗面所かダイニングのテーブルに座りながら行う方が多いようです。
洗面脱衣所にはお化粧品が散らかりがちです。そこから家が散らかり始める、という方もいるほどです。しっかりと片付けられるようにしましょうね。
⚪︎ 学習用品
子供達の学習用品をどこにしまうのかも計画をしておくと良いです。小学生の頃はダイニングやリビングで勉強することが多く、子供のためにも良いと言われています。また、小学生の頃だと自分の部屋に片付けづに、ランドセルなどもリビングに放りっぱなしというお子様もいらっしゃるでしょう。それぞれの年代によっても違ってきますので、分けて考えてみます。
小学生の頃
小学生の頃は、リビングやダイニングで勉強をしますので、その近くに収納を作っておくと便利です。最近の教科書や書類、連絡簿とかはA4サイズが基本になっていますので、A4が収まるサイズの収納を作っておきましょう。
小学生の頃のことばかりを考えて収納を作ってしまうと、後で持て余し気味になります。お子様が中学生以上になりリビングやダイニングの収納を使わなくなった時にどのように利用するのかもイメージしておいた方が良いですね。
中学・高校生の頃
中学・高校になると自分の部屋で勉強をするようになります。人によってはリビングやダイニングで勉強をする子供もいるようですが、一緒にいる親が気を遣わなくていけないく何もできないということになりがちです。基本的には、お部屋で勉強ができるようにしておくことをお勧めします。
お部屋の場合、最初から本棚とかを作ることはあまりありません。必要な大きさの棚を家具屋さんで購入した方が良いでしょう。作り込みすぎると後で模様替えなどできなくなりますので、子供部屋はスッキリとしているくらいが丁度良いでしょう。
⚪︎ 食材
食材は、パントリーを採用する方が多くなりました。広さは1畳もあれば一般的なご家庭には十分かと思いますが、大きめに取る方もいらっしゃいます。
お米を30kg単位で購入する場合には、どのように置いておくかも考えておきましょう。「お米をもらうから、」という方もいらっしゃいます。
パントリーを作る際に気をつけていただきたいのは、賞味期限がわかるようにしておくことです。賞味期限は思ったよりも短い物があります。例えばインスタントラー麺は、数ヶ月で切れてしまいます。また、収納が広くありすぎると買い過ぎてしまうことも。お財布に優しい買い方の極意の一つは「そもそも買わない、」です。安いからといって買いすぎると無駄な物も購入してしまいがちになります。気をつけましょうね。
⚪︎ 生活用品
生活用品をしまう場所も考えておきましょう。掃除機などの掃除道具、トイレットペーパーなどのガサ張るもの。捨てるには忍びないもの、いろいろあります。色々な物を仕舞っておく納戸もありますが、掃除道具などは1階と2階に分けておいた方が楽なので、少しの面積でいいのでおく場所を作っておきましょう。
⚪︎ 靴や外で使う物
玄関には玄関収納をつけたり、ちらかならないように土間収納をつける方も増えています。
土間収納には、靴だけではなくて外で利用するようなものや、傘やカッパなどもキレイにしまうことができます。お客様が来る事が多くて、玄関をキレイにしておきたい人向けです。
⚪︎ 趣味の物
ご自身で集めた、好きな物をしっかりと仕舞っておきたい方も多いでしょう。ガンプラなどを集めている方は多く、趣味の部屋と一緒に計画する方もいらっしゃいます。場所を取ることも多く、ご家族の賛同を得られないために悩んでいる方も少なくありません。まずは、ご家族との話し合いが必要かもしれませんよ。
また、お子様には触らせたくないという方もいらっしゃいます。そのような場合には鍵をつけることもできますので、相談して下さい。
収納の計画をしていて思うのは、同じ広さの収納を作っても使い方がまちまちということです。例えば、ウォークインクローゼットがいい例です。ウォークインクローゼットは3畳の場合が多いのですが、同じ3畳でもお施主様によってしまい方が違うのです。
持ち物の図を、新しい間取りに配置してみましょう!
最後に、最初に作成した持ち物の図に書き込んだ物をそれぞれの収納に書き込んでいきましょう。書き込み終わったら、同じように色分けをしていきます。色分けをした際に、色がなるべくバラバラにならないように気をつけましょう。
お住まいの収納は「どこか1ヶ所に大きい収納」というよりも、各部屋に使うものを仕舞っておいた方が使いやすくなります。
どこに、何を、どのようにしまうのかを考え、これから増えていく分の余裕も持って収納を計画しましょう。
生活を左右する間取り。どのように考えていったら良いのか、初心者のために基本から解説します!