旭川のお昼は、文化庁 登録有形文化財に指定されている建物の「おかだ 紅雪庭」。

昭和8年に建築され、当時としては莫大な費用をかけて立てられたのだそうです。
それもそのはず。宮様がいらっしゃった事もあるのだとか。
現在は日本料理屋さんとして利用されていますが、この建物を残すために料理屋さんにしたのだそうです。
とっても素敵な建物でした。

玄関ドアを内側から見てみました。

照明もカッコいいですね。
玄関ドアの中にある楕円状の飾りですが、貼っているのではなくてガラスを楕円状に切り抜いて埋め込んでいました。今では使わないテクニック。さすが、当時の技術を集めた家ですね。
女将さんがご挨拶
部屋で待っていると、女将さんがご挨拶に来てくださいました。
真ん中にいる、着物姿の方です。

この部屋も、当時のままなのだとか。
この壁、凹凸があります。ビニールのように見えますが、何製なのでしょうか。

鹿沼でもお馴染みな、川上澄生さんの絵が飾られていました。この絵や、少しだけ写っているピアノも当時の物だそうです。
ピアノの鍵盤は象牙で、今でも弾くことができて弾かせてくれるそうですよ。
贅を尽くした階段
この何気なく見える木製の階段。

当時としては破格の費用をかけて作ったのだそうです。
下は玄関ホールになっていて、雛人形が飾ってありました。
和室
和室がいくつかありますが。こちらがメインの和室になります。
床の間に書院まで

さて、この写真に少し不思議な部分があります。
一般的な和室とは違った作りです。
一緒に参加したメンバーは知っていたのですが、私も言われて気がつきました。
と言っても、構造的にどうしているのかははっきりしません。
さて、どこでしょうか?
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それは、長押の上に周り縁見ないのがあり、そこから天井まで空いている作りです。
一般的には柱が天井を突き抜けて梁まで届くはずなので柱は天井まで続いていなくてはいけないのですが、周り縁より上の部分には柱が見えていません。
衣装的にスッキリさせるためなのかも知れませんが、その分柱を太くしているのか、ずらしているのか、いずれにせよ手の込んだ丁寧な仕事をしているのが分かります。
今ではこのようなデザインは無いので、興味が湧きますね。

2階の右側に見える窓からは、大雪山が見えたそうです。
残念ながら、今は建物が建ってしまい見えなくなってしまいました。
食事をいただいた、隣のお部屋がこちらです。

床柱や落としがけ、障子の組子が見事ですね。
食事は天ぷらとお蕎麦
食事には、天ぷらとお蕎麦をいただきました。とても上品で美味しいお蕎麦でした。

気がついた時には、お蕎麦が無くなっていました。
このような歴史的な建物を保存する事はとても大切です。
この建物に使われている技術も、壊してしまったら見れなくなってしまう事でしょう。
保存は大変かと思いますが、これからも残っていくと良いですね。