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寒冷地のお家と言えばこの人「山本 亜耕さん」!
ご存知ない方も多いかと思いますが、北海道の住宅建築家といえばこの人を外して話せないくらいに有名な方。
もう60歳を過ぎていすそうですが、そのパワフルさにも圧倒されてしまいます。
山本亜耕さん設計のうお家がこちら!
山本亜耕さん設計のお家外観がこちらです!

ちょうど雪が降ったので、しっかりと積もっていますね。
上の方に、太陽光パネルが付いているのが分かりますでしょうか。山本さんは、屋根ではなくて壁につけています。これなら雪があっても大丈夫!
設備は目立たないように、建物の後ろに
24換気用の給気口や、エアコンの室外機は目立たないように建物の後ろ側に置いてあります。

室外機が少し雪に埋まっていますが、大丈夫だそうです。
パッシブ換気の場合、建物周りの風向きも大切です。風向きは気象庁でも出していますが大雑把で利用するには厳しい。そこでこの地の風向きなどを考えて設計しているのだそうです。
LDKは3間飛び!

LDKは、約3間×3間の幅くらいの広さがあるそうです。もう、この段階で快適です。外にあんなに雪があるなど窓を見ないとわからないくらいです。
天井のデザインも綺麗ですね。
キッチンは、収納下に照明をつける事で浮いているように見えます。

写真の真ん中あたりにいるのが、設計者の山本亜耕さん。
パッシブ換気、冬の給気は床下から
パッシブ換気とは、温度差によって換気をするシステムです。一般的に許可を取るのは難しいのですが、北海道では地方ルールがあり大丈夫なのだとか。
と言っても設計は簡単ではありません。
下の写真は、床下にある吸気口です。ここから冷たい空気が入りますが、温水暖房の機械で冷気が温められ、暖かい空気が上に上がっていきます。

写真の給気口に、白い紙が付いているのが分かりますか?横になっていますね。自然に起きる空気の動きを利用していますが、手を当てるとよくわかるくらいの空気の動きがありました。
階段からも空気を通します!
温められた空気は、上に登ります。その部分がこの階段スペース。
階段蹴込の下に穴が空いているのが分かりますか。

この手すりのデザインも、空気が上がっていくことに役立っていそうです。
パッシブ換気、冬の排気は上から
床下の給気口から入った冷気は温められ、上がってきます。その空気が排気される場所がこちらです。

この写真、実は山本亜耕さんが考えた色々なノウハウが詰まっている貴重なもの。説明を聞いて、そこまで考えているのかと感嘆しました。
なので、ここで説明は差し控えます。
各部屋にも温水暖房!
子供部屋などの比較的小さな部屋には、小型の温水暖房パネルが付いていました。
温水暖房パネルの下には、吹き出し口もありますね。

タオルを温める!
こちらには、タオルを温めるウォーマーがありました。評判良いようですね。

注意点として、パッシブ換気が効果を出せるのは外気温が低いなど寒冷地が主になります。
「パッシブ換気、良いな〜」と安易に栃木県で採用しようとすると痛い目に遭いますよ!
お施主様にもご協力いただき、しっかりと見学をすることができました。
ありがとうございました!
建築知識ビルダーズに掲載されました!
今回紹介させていただいたお家は、住宅専門誌「建築知識ビルダーズ 60号 spring 2025」に掲載されました。
内容も詳しく、私が見なかった場所も紹介されています。ぜひご覧になってください!