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2025年4月から、建築基準法・建築物省エネ法が大きく変わります!
法改正制度の説明が合ったので出席してきました!
会場は、宇都宮市文化会館の大ホール!久しぶりに来ました。結構入っているな、と思ったのですが、裏半分はヒモで縛ってあり入れず、少し寒い中での説明となりました。
今回は、新築の場合、構造や断熱の制度が変わるわけではありません。なので、新築の場合に工事は大きく変わりません。あくまでも工事については、ということです。
リフォームは、大きく変わります。今後、2025年4月からはリフォームや家の補修がしにくくなります。
新築の場合とリフォームの場合、分けてわかりやすく説明します。
新築の家を建てる場合
新築の家を建てる場合、何が変わるのかというと申請の内容が変わります。随分と細かくなるのです。
お家を建てる場合、着工前に「確認申請」という手続きが必要です。
「確認申請」とは、そのお家が法律に合わせて設計されているかを確認する手続きです。
今までは、平面・立面・他数枚の図面だけで良かったのですが、これからはそうはいきません。
もっと細かく、屋根や外壁、基礎の構造、梁の伏せ図等も出さなくてはいけません。
特に問題はなさそうに思えるかもしれませんが、そうで無いこともあります。
と言うのも、確認申請の後に構造図などを作っていることも少なく無いのです。
例えば、土地の資金を借り入れして購入する場合、銀行の借り入れをして決済するには確認申請が降りなくてはいけません。ということは、その時までに建物の細部まで全て決まっていなくてはいけないことになるのです。
先に土地だけ決済する方法もありるのでそちらを利用すればいいのですが、その分費用もかかってしまいます。
もちろん変更もしにくくなります。この部分について気をつけた方がいいですね。
図面も多くなることから、申請費用も高くなってしまうと思います。作成する図面も増えますし、審査機関の手数料も上がることは間違い無いでしょう。
審査が厳しくなることは良いのですが、費用も上げざるおえないことは残念ですね。
実際の内容としては、エスホームでは今まで作成していた図面などなので進めること自体は問題ありません。
下の写真は、文化会館の銀杏並木。とってもキレイでした。
リフォームの場合
リフォームの場合には、もっと深刻なパターンが考えられます。
今回問題だなと思ったのは、
「補修面積が半分以上になる場合、確認申請を出さなくてはならない」
という内容です。(ざっくりな説明なので、詳細は聞いてください)
例えば、屋根の補修をあなたがすることにしたとします。
屋根の下地板(野地板と言います)はそのままに、屋根の表面に貼ってある板のみを交換しようとしました。
しかし、その表面の板を剥がしたら、下地の野地板が痛んでいたのです。
では、せっかくだから野地板も交換しようとしたとします。その野地板の交換面積が半分よりも多かった場合、確認申請が必要になってしまいます。
確認申請が必要となった場合、構造については現在の建築基準法に合わせなくてはいけません。
50年前の家の多くは、現在の建築基準法に合っていません。そして、それを現在の建築基準法に合わせるのは多額の費用がかかると同時に困難です。
50年前の家の屋根の表面だけを変えようとしたら下地の野地板も痛んでいたので変えたくなった。しかし、確認申請を出さなくてはいけなくなった、でも確認申請を出そうとすると工事が大きくなってしまうし、そんな予算元々無い、、、。屋根の補修はどうしよう、、、。もう工事は始まってしまっているのに。
このような事例は、これから多く出てくると思います。
50万円で予算を考えていたのに、500万円になってしまった、ということも容易に考えられます。
また、階段を半分以上直す場合にも確認申請が必要だそうです。
階段くらい、直させてくれてくれよ〜、と言いたくなります。
なにしろ安全のためですからね。
それでもこれからは確認申請が必要となります。
悪く考えると、高齢者からお金を取るには最適な方法です。
その業者は、法律に則って行なっているだけですから、業者の言い分も成り立ってしまいます。
私のブログを読んでいる人はそんなことしないと思いますが。
私自身、リフォーム会社に勤めていたり、中古住宅の販売も行なっていたことがあります。それらの経験から、この法律には問題が山積みだと思います。
お話ししたように、お家のメンテナンスがしにくくなってしまうのですから。
国としては、日本中の家を地震に強い家にしたいということなのですが、お金のある人の家はより強く、お金のない人の家はより弱くなってしまう、そのようにならない事を願います。
ちなみに、来年3月末までに着工すればこの法律が適用されません。もう4ヶ月しかありませんが。
文化会館の前にはキレイな銀杏並木がありましたが、悶々とした思いで帰っていった方も多かったのではないでしょうか。