間取りをつくる時に知っておくべき、普通とは少し違うテクニック

間取りを考える時、何から考え始めたらいいのかわからなくなる方は多いと思います。

そこでプラン集などを参考にされる方は多いのではないでしょうか?

でも、プラン集に載っている間取りでは、なんとなく納得できない方も多いでしょう。

住宅会社の一般的な間取りの考え方は、お客様から設計や営業がお話を聞いて間取りを考える方法です。
そして、一つの間取りを提案します。

ここで疑問が生じます。

その間取りは、本当にあなたの希望を満たしているのでしょうか?
他にもっと良い間取りはないのでしょうか?

このように考えた時に、どのようにしたら喜んでいただけるのか、とても迷いました。

そこで、私は少し違った間取りの作り方を考え出しました。

その方法とは、2人で間取りを考える方法です。

2人で、間取りを考える

お施主様からお話を聞く時に、2人で聞くのです。
そして、要望を2人で深堀していきます。

そうすると、面白いことに同じ話を聞いても違った間取りのお家が出きあがってきます。

一体、どのように違ってくるのでしょうか。

1階の間取りは、似ているけれど全然違う!

ぱっと見、玄関の位置も一緒ですし似ていますが、大切な要素が違っていました。

リビングと、ダイニングキッチンの位置が逆なのです。

例えば、こちらがAプランの1階です。

Aプランは、玄関の横にリビングがあり、ダイニングが奥なので、お客様がいらっしゃっても、ご家族はダイニング・キッチンに入る事ができます。
お食事時にお客様がいらっしゃった場合には、こちらが便利です。

次に、Bプランの1階です。

Bプランは玄関が奥深く、キッチン横のパントリーに直接行く事ができるようになっています。

ただし、Bプランの場合にはリビングよりもダイニングが玄関側にありますので、お客様がいらっしゃった時にどうするか、が心配になります。
お客様は、リビングに通したい、と言う方も多いですよね。

どちらも洗面所とキッチンは直接繋がっているので、便利なのは一緒です。

あなたらな、どちらを選びますか?

2階の間取りは、少し違います

今度は、2階を見てみましょう。

基本的な配置は一緒ですが、所々が違います。
よく見てみましょう。

Aプランの2階です

東側に子供部屋、西側に寝室の配置は一緒です。
形として基本の配置です。

寝室は、洗濯物も干しやすいように9畳、子供部屋は最近多い5畳にしました。
両部屋とも、収納もしっかりと確保しています。

Bプランの2階です

こちらは、寝室が少し小さくなっています。
その分、子供部屋と収納が広くなりました。

Bプランは、それぞれの部屋を仕切っていますが、Aプランは繋がっています。

どちらが良いと言う事はないのですが、実際に出来上がると印象はかなり違ってくる事でしょう。

お客様が選んだ間取りはこちらです

最終的に、このお打ち合わせの日にお客様が選んだ間取りは、1階がBプランで、2階がAプランになりました。

まさに、AプランとBプランが合体しました。

こちらでみていただく図面は、お打ち合わせの時に書いた手書きの図面です。

プランCの1階

基本的なところはBプランを選ばれていますが、お客様のご意見を入れたことにより動線が良くなりました。

プランCの2階

2階は、Aプランを選ばれました。

ただし、子供部屋は広くしています。
トイレの向きを考えると、もう少し面積を減らすことも出来ますね。

間取りには、正解がありません

間取りには、正解がありません。

ですから、このように色々なパターンを見て、検討していく事が大切なのです。

間取りができたら、見学会へ!

間取りが一つでも出来たら、見学会で間取りと実際のお家を比べてみましょう。

同じ間取りではなくても、なんとなく自分のお家のイメージがわかるようになってきます。

良いアイデアを見つけたら、そのアイデアをあなたの間取りに取り入れましょう。

アイデアを見つけるには、人気の住宅情報誌「イエマド」も参考になりますよ。

間取りの失敗談、あの時は、もう。

間取りを提案している時に、大きな失敗をした事があります。

その時も、今回提案した時と同じように2つの間取りを提案していました。

しかし、もう一人の間取りの方が、あまりにもかっこ悪く見えたのです。

私は、自信満々でお客様に説明をしました。

しかし、お客様が選んだ間取りは、もう一人の方、私がかっこ悪いと思った間取りだったのです。

この時、私はお客様の考えている生活スタイルやイメージよりも、自分の思いが強くなってしまっていた事に気が付きました。

この時から、お客様が選ぶ間取りが一番なのだと思うようになりました。

私が失敗したように、設計士は「自分の間取りが一番」と思っている方は多いようです。

そうではありません。

お施主様、あなたの考えが一番大切なのです。

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