今度の1万円に掲載される「渋沢 栄一」さんの「論語と算盤」から、渋沢栄一さんの偉業を感じました。

今度の1万円札に掲載されるのは「渋沢 栄一」さん、と発表されましたね。

あなたは、どのような方かご存知でしたか?

私は、知っていました。
と言っても、発表された時の事です。

名前はなんとなく知っていましたが、全くと言って良いほど知りませんでした。

先輩から紹介された「論語と算盤」

渋沢栄一さんを知ることになるきっかけは、3月に遊びにきた前の職場の先輩でた。

思い出話や、今の仕事のことなどを話し合っている中で、先輩が紹介してくれました。

「渋沢栄一さんって知ってる?
 この人の書いた『論語と算盤』を読んでから、自分の考えが間違っていなかったというのがわかって、仕事がしやすくなったんだよ」

というような事を言ったのです。

先輩とはお昼を食べて別れたのですが、その夜に早速本屋さんへ行きました。
そして購入したのが、この本です。

渋沢栄一さんは、お金の概念を変えた人

渋沢栄一さんの紹介をみると、600の会社を作ったとか、現在の銀行や大企業を作ったと紹介されています。

しかし、この本を読むと、もっと大切なことが書かれているのがわかります。

それが、お金に関する考え方を変えたということです。

元々、渋沢栄一さんは
「政治家として国政に参加したい」
とお考えだったそうです。

そして、それだけの実力を持っていました。

しかし、1867年に渡欧して欧州の様々な知識を吸収して考え方を大きく変えます。

「欧米諸国が発展したのは、商工業が盛んになったからだ」
と考えたのです。

今の考えからすると当たり前のように思われますが、渋沢栄一さんが生きた時代、明治維新前後の頃は違っていました。

金儲けは卑しいことだと考えられていたようです。

「武士は食わねど高楊枝」
という言葉を聞いたことがありませんか?

「新聞記事に、アリストテレスの言葉として『全ての商業は悪である』という意味の言葉が載っていたと覚えています」
と書いているくらいです。

これらは、損得が絡むと人は欲望に惑わされやすいために言われるようになったようです。

一番位の高い武士にとっては、金儲けが卑しいことだったのですね。

しかし、それでは国は良くならない。しっかりとお金を稼ぐことが大切と説いたようです。

このようにも書いています。
「富を創るという行為の一面には、常に社会から恩を得ているのがということに気づいて欲しい。そして、道徳上の義務として社会に尽くす事を忘れてはならない。」

お金を通して、社会を良くしていこうと考えたのでしょう。

そこで言っている言葉が
「今こそ、武士道を実業道とすべき時だ」

この、時代の概念を変えた凄さに驚かされました。

渋沢栄一さんも尊敬していた「西郷隆盛」

西郷隆盛、歴史ではよく聞く名前ですが、この本にも出てくるとは思いませんでした。

西郷隆盛さんについて、このように書いています。

「明治維新の豪傑の中で、知らないことは知らないとはっきり言い、全く見栄を張らなかったのは西郷さんだけだ。本当に尊敬してやまない人物である。」

西郷さんの名前は、今年に入ってからよく聞くのです。

武田鉄矢さんのラジオでも言っていましたし、先日読んだ稲盛和夫さんも西郷さんの考えを本にしていました。

想像以上に、凄い人だったんですね。

参考文献:

今こそ名著 「論語と算盤」 モラルと起業家精神 渋沢栄一
道添 進◎編訳

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