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ヒートショック
紅葉が終わりに近づくと、毎年下野新聞に掲載される記事があります。今年も掲載されていました。それがこちらです。

参考文献:下野新聞 2025年11月7日号1面
この時期を過ぎると、温度差で亡くなる方が出てくるという記事です。
その原因は、ヒートショック。急激な温度変化により生じる血圧の変化で疾患を引き起こします。
ヒートショックは入浴中に起きることが多いと言われています。2023年には全国で8,993人が亡くなっているそうです。
熱中症で亡くなった方が1,651人、交通事故で亡くなった方は2,678人。
ヒートショックで、交通事故の3倍以上の方が亡くなっているのです。驚きですよね。
実は、私の中学時代の担任の先生も、旅先の宿でヒートショックで亡くなりました。
ヒートショックを無くすには、家の中を暖かく、温度差を無くすようにする
ヒートショックを無くす方法は、お家の室温を上げて各部屋の室温さを無くすようにすることが大切です。
特に、朝方でも18℃以上の室温が必要と、WHO(世界保健機構)では言っています。18℃とはどのくらいの室温かというと、屋内でも寒く感じるくらいです。
今日の朝8時頃、2つのお家の室温を見てみました。その時の外気温は6度くらいです。
1つは鹿沼市の西茂呂、もう一つは鹿沼市の下田町です。
鹿沼市西茂呂の家
鹿沼市西茂呂の家は鉄骨造で築17年くらい。外壁の断熱はグラスウール、屋根は吹付、ですが詳細は不明です。
窓面積が大きく明るいのですが、夏は暑くて冬は寒い。自殺行為のような生活をしているので、エアコンを入れ替え、窓の内側にペアガラスを追加で入れました。
その結果がこちらです。

ギリギリ、健康的な生活ができるかな〜という室温ですね。ただ、お家のほとんどの部屋がこの室温だと、少し寒くなっているのが想像できます。
暖房はあるのですが、使っていないのでしょう。高齢者に多い傾向です。強制的に、暖房でも入れた方が良いのかもしれません。
鹿沼市下田町の家
こちらは、私が建てたお家なので詳細もある程度わかっています。
引き渡しが2026年なので、もうすぐ20年になります。リビングには大きな吹き抜けがあるお家です。外張り断熱工法を採用しています。窓は、こちらも内側に増やしたので2重になっています。
その結果がこちらです。

LDKは、24.5度をキープしていますね。このくらいの室温があれば快適に過ごせるはずです。
寝室・トイレは20度を切っていますが、これは暖房も何も入れていないからだと思います。
少し温度差は大きいですが、ベースの室温があるので大丈夫でしょう。
国も黙ってはいません!
ヒートショックについては、国も黙っていません。
断熱として一番簡単にリフォームできる内窓サッシを付けるための補助金を出しているのです。
最初この補助金が発表された時には大盤振る舞いな制度に「大混雑してあっという間に無くなるのではないか」と言われていたのですが、昨年に引き続き今年も余りそうです。
補助金なので予算があるのですが、いまだに達成率は46%止まり。

参考:環境省HPを画面キャプチャ(2025年11月8日)
サッシのリフォームは比較的簡単です。
サッシのサイズを計測するのに2時間ほど、工事に半日から1日ほど、かかります。
内窓をつける工事を行うと快適さ、健康面にも変わってきます。
最近の冊子は、Low-eと言って、太陽熱を遮る効果もあるので、夏の暑さにも効果的です。実際に、そのように言われたこともあります。
これからの時期、ヒートショックの危ない期間に入ります。自分は大丈夫と思わず、できるだけの対策はしておきましょう。
新しい家は、このようにならないような工夫がされています。
全く冷えないわけではありませんが、断熱性能が全然違います。
そんなお家を見ていただく見学会を12月に開催します。見学は1時間ほどですが、見学会に参加してこれからの家づくりに役に立ててください。

