家族の暮らしに合わせて空間や収納にこだわりを

南向きの窓から豊かな光が射し込む明るい大空間。冷暖房の効率を考慮して設置した天井のシーリングファンと、
化粧梁に気品が漂う。階段に取り付けたアイアンの手すりは、アクセントになるようにとご主人が探し出したもの。

リビング階段を中心に、家事や食事をする空間と、和室やリビングというくつろぎの空間が緩やかにつながる。和室は小上がりにすることで、室内に立体感と奥行きを持たせることに成功した。

扉を閉め切ることで客間にもなる和室。仏壇、五月人形、座布団を置く棚はあらかじめサイズを測って造り付けに。棚の右横にはリビング側の引き戸を外して収納できるスペースも。
リビングダイニングはピアノを置いても余裕の広さ。ピアノは奥様の実家にあったもので、最初からこの場所に置く
と決めて幅を計測。両側に縦長のスリット窓を配置したほか、床の補強も。
下がり壁を高くしてダイニングとキッチンの一体感を演出。壁際のカウンターは、奥様が料理をしながらお子様の宿題を見れるように。
両サイドに壁を配置したキッチンは独立スペースだが、浴室洗面とダイニングが一直線上にあるため家事動線は抜群。二つの窓は、隣家と視線が合わないように何度も高さを検証して設置。
洗面脱衣室と浴室もスペースをたっぷり。洗面と洗濯機の間には仕切り壁を設けてスッキリと。写真左の引き戸を開けると玄関やリビングをつなぐ回遊動線となるほか、壁面収納が隠れる仕組み。
ご主人の趣味の自転車をディスプレイした玄関は、斜め框を採用したことで、土間もゆったり。横長スリット窓は、網戸を外側につけ、虫が入ってこないよう扉を内倒しに。
主寝室は、明るい陽射しを活用して、南側にご主人の書斎兼サンルームを設置。バルコニーとも直接行き来できる。壁際の本棚は、引き戸を開けると隠れる仕組み。
2階には、ほぼ同じ広さの子ども部屋も二つ用意。南側の窓からの陽射しが温かい。それぞれ自分の荷物を整理できるように大きなクローゼットも完備。
明るく広い2階ホールにもシーリングファンを設置し、1階と併用することで空気を循環
主寝室入口付近の納戸には、扇風機や電気ストーブなど季節のものをまとめて収納
ご主人の書斎も兼ねたサンルーム。南側の窓は上下に分かれていて、上半分は開閉でき、下は採光用のフィックス窓。
バルコニーは標準よりも奥行きを持たせて雨対策を。木調の軒裏と壁裏もお気に入り。

土間収納の棚は開けていることも多く、視界にも入るので、靴や傘などもすっきりと並べたかったんです。そのため、どこに何を置くのかを設計の段階で決めて、奥行きや高さのサイズも測ってつくりました(ご主人)。

白とブラウンの二色でまとめた外観は木調のバルコニーと玄関ドアがポイント。庭は手入れのことを考えて、人工芝を敷いた。