全館空調のシステムは多くなり、今では全国に30種類以上あると言われています。どれも快適に生活できるのかもしれませんが、以下のような問題がありました。
- 価格が高く、建築コストが大幅に上がってしまう・・
- オリジナルのシステムのため、汎用性がなく将来のメンテナンスが不安・・
- 思ったよりも光熱費が抑えられない・・
これらの問題をすべてクリアし、家庭用エアコン1〜2台で快適な生活を送れように考えられたのが「松尾式エコハウス」です。
「松尾式」を考案されたのは一級建築士の松尾和也先生。松尾先生は、高校1年の頃新しい家に住み始めました。その家は大手住宅メーカーの新築住宅で見た目もキレイだったため喜んだそうですが、あまりにも暑くて寒い家だった事に疑問を感じたそうです。その後、九州大学に進学し、熱環境工学の研究室で住宅の暖房を研究する道を選び今に至ります。
松尾式エコハウスで家庭用エアコンを採用した事にも理由があります。それは、先ほどお伝えした大手住宅メーカーの新築住宅。ありとあらゆる特殊設備をつけたそうです。しかしながら、それらは5年を過ぎたあたりから壊れ始め、直そうとしたら廃盤になっていたり、修理しても高額、そもそも必要無かった、という事がありほとんどの設備は1代限りとなってしまったそうです。そこで、メンテナンスや交換の簡単な一般家庭で利用されている設備を利用して全館空調になるシステムを開発しました。
家庭用エアコン1〜2台で家中を快適にする「松尾式エコハウス」とは
松尾式エコハウスは、基本的に家庭用エアコン1台の稼働(規模や使用方法によって若干異なります)で家中を快適にします。基本は「床下エアコン暖房」と「小屋裏エアコン冷房」です。
寒い冬でも足元から暖かくどの部屋にいても快適な「床下エアコン暖房」
多くの方は壁に掛けたエアコンを採用されます。最新のエアコンは様々な工夫がされていて以前よりは良くなりました。しかし、解決できない問題も少なくありません。
例えば、
- 壁掛けエアコンは床までは温まらないので足元が冷たい
- 各部屋にエアコンが必要
- トイレや洗面脱衣所等が寒い
これら今までの悩ましい問題を解決したのが「床下エアコン暖房」です。
「床下エアコン暖房」とは、1階の床下空間を利用してエアコンから出る暖かい空気を1階床下の基礎部分に広く行き渡らせ、床下から温める方法です。床下を伝わった暖かい空気は、リビングの窓下やトイレや洗面所、廊下などの各部屋を床下から柔らかくお部屋に出て温めてくれます。家中の温度差が少なくなりますので、快適かつ高齢な方にも健康的で安全な生活を送っていただくことができます。
窓から得られる太陽光熱(日射取得)も考えてお家づくりをしますので、天気の良い昼間は暖房を止めても快適に過ごすことができるようになります。
写真が床下エアコンです。床と吹き出し口がほとんど同じくらいの高さになっています。今はエアコンが見えていますが、この上にテレビ台を置くことでエアコンを隠します。(床下エアコンとは床下にあるエアコンではなくて、床下を温めるエアコンという意味です。)
床下エアコン暖房は床暖房とは根本的に違います。床暖房では床を直接温めると同時に温まった床で部屋を温めます。そのため床の温度をある程度上げざるをえず、足の裏が乾燥し過ぎてしまう悩みを持つ女性もいらっしゃいました。「床下エアコン暖房」は、床暖房のように温度を上げなくても家中を快適にできるのです。
暑い夏でも1台の家庭用エアコンだけで家全体が快適になる「小屋裏エアコン冷房」
壁掛け式のエアコンの場合、暑い夏には冬と違った問題がありました。
- リビングは涼しくなるが、2階は暑い
- 洗面所なども暑くなる
これらの悩みを解決したのが「小屋裏エアコン冷房」です。「小屋裏エアコン冷房」とは小屋裏に空調室を設け、そこに家庭用エアコンを1台設置して家中を冷やす方法です。小屋裏の冷気をファンで各部屋に送ることで快適なお家になります。小屋裏にエアコンを設置しますので、通常はエアコンの存在を感じることもありません。常に、朝も昼間も夜も快適な生活環境を実現します。全館冷暖房だと電気代を心配されるかもしれませんが、エアコンは1台しか動かしませんので各部屋で動かすよりも安くすむのです。
ただし、暑い夏は冬と反対に暑い日差しを部屋の中に入れ無いようにする工夫が重要です。アドバイスをさせていただきながら暑い夏の日差しを避けるお家を設計します。
なぜ松尾式エコハウスは人気があるのか
多くの全館冷暖房システムは専用の空調機や部材を利用するために初期費用が150万円以上かかることが珍しくありません。専用の空調機のため、10年以上経った時に修理や交換が必要となった場合には、同じかそれ以上の費用がかかってしまいます。
「松尾式エコハウス」は、一般的な家電量販店で発売されているのと同じエアコンを利用しますので、設備費用は60万円〜90万円程で全館空調が実現できるのです(規模や環境によって金額の差が出ますのでご了承ください)。どなたも新築時にエアコンを複数台取り付けられることを考えると、差額は大きくありません。無駄な費用をかけなくても「松尾式エコハウス」なら、健康で豊かな生活を送る事ができるようになるのです。
断熱のように将来においても交換や増やすことができない事にはしっかりと予算をかけておくべきです。交換などが絶対に必要になる設備は、将来を考えて汎用品を利用した方が、メンテナンスを安く容易に行うことができます。
ここに書いた冷暖房システムの方法はとってもシンプルで簡単に作れるように思われるかもしれません。しかし、形や設備だけ真似してもうまくいくほど設計は簡単でありません。失敗がないようにしっかりとした知識を得て施工することが大切なのです。
欠かせない「太陽に素直な設計」
断熱性能を上げて「松尾式エコハウス」の設備をつけただでは快適でエコなお家にはなりません。大切な事は2つ。
- 暖房システムの効果を高めるために太陽熱を最大限に取り入れる
- 冷房コストを最大限に抑えるため、太陽熱を家の中に入れないようにする
冬と夏では全く逆のことを実現する必要があるために家の形を考えていきます。これは間取りだけではなく、屋根や庇、壁などを巧妙に配置する方法です。それを「太陽に素直な設計」と呼んでいます。
つまり、冷暖房費は設計の段階である程度コントロールできるのです。設計の段階で何も考えていない家は、断熱性能を上げて気密を取るために高額な費用をかけたとしても夏は暑い家になってしまいます。快適な生活は送れず光熱費も予想以上にかかってしまう家になってしまうのです。
写真は、太陽光を取り入れた時の写真です。これだけの太陽光熱を計算すると3,500W以上のエネルギーを得られています。エアコン1台分に値しますね。
太陽熱はタダで手に入る貴重な暖房エネルギーです。上手に利用することで、快適でエコで電気代のかからないお家にすることが可能です。太陽光熱を積極的に利用するためにも、設計の際には日当たりがどのようになるのかを検討します。
冬とは逆に、暑い夏には太陽熱を家の中に入れないための工夫が必要です。その一例が写真の「外付けブラインド」です。外付けブラインドを閉めているので、太陽の光がほとんど家の中に入ってきていないことがわかります。太陽光の熱を遮断するには、部屋の中のカーテンよりも窓の外側で熱を遮断した方が高い効果を発揮するので、ブラインドを窓の外に付けています。
一般的には、庇を計画的に付けることで日射を防ぐ方法がとられています。費用もこちらの方がずっとお安くできます。
また、太陽の角度などは地域によって若干違ってくるため、地域ごとの検討が必要になってきます。栃木県で家づくりをしているエスホームでは、栃木県にあった太陽光の日差しを考え家の形を決めています。
「松尾式エコハウス」は断熱・気密や設備だけではなく、この「太陽に素直な設計」までも考えた結果、快適でエコなお家になるのです。
必須の高断熱・高気密
「松尾式空調システム」には大切な事があります。それは高断熱・高気密の性能です。
断熱の性能は、HEAT20のG2以上になります。
HEAT20のG2と言われても分かりにくかと思いますが、国が定めている断熱等級で一般に使われているのは「4」で断熱性能を表すUA値が宇都宮市の場合0.87に対して、G2は0.34と約2.5倍以上の性能になります。
また、断熱性能を求める計算は、一般的に外注に出すので費用がかかりがちです。エスホームでは全て内部で計算まで行い、細かい調整をしながら過剰な性能とせずに費用を少しでも抑えられるように工夫をしています。
気密性能は、1cm2/m2以下が基準となっております。
実際に「松尾式エコハウス」のお家で気密性能を測定しましたところ、0.5cm2/m2以下(施工時)の性能を達成しています。これは、通常とは違った気密処理を行なっているために達成できている性能です。
気密測定器は、エスホームで所有しているため良いタイミングで測定を行う事ができ、問題が見つかれば補修をいたします。
これらの性能と太陽光の日射遮蔽を考えたお家になると、夏には通常とは違った生活ができるようになります。それは、お部屋の室温が28℃でも快適な空間として過ごすことができるということです。一般のお家で28℃だと、汗ばんでしまいますよね。
では何故「松尾式エコハウス」では快適に過ごせるのか。それは夏の絶対湿度を下げる工夫をしているからです。少し不思議に思われるかもしれません。例えば、南国を思い出してください。気温は日本より高くても、木陰に入ると日本よりも快適に過ごせるという話を聞いたことはありませんか。まさに、その環境を作り出すのです。
これら、見た目ではわからない工夫が「松尾式エコハウス」にはされているため、快適な生活を送る事ができるのです。
初期費用と、その効果
「松尾式エコハウス」の費用を考えるとき、断熱や設備などの初期費用のみを見てしまうと本質を失ってしまうので注意が必要です。
新しい家に住み始めて、電気代がかかりすぎては困りものです。最近は電気代が高騰し、下がる気配はありません。将来への備えとして、実際にどのくらいの違いになるのでしょうか。
青い線が多く使われている断熱等級4で、最初は安く済むのですが日頃の費用がかかるので20年もすると一番費用のかかる断熱方法になってしまいます。緑色の線がHEAT20のG1のグラフです。コストパフォーマンスが高いと言われている性能ですが、30年も経つと「松尾式エコハウス」の方が、安くなります。
赤い線が「松尾式エコハウス」です。最初は高めですが、30年も経つとトータルコストは一番安くなるのがわかります。
特に栃木県にお住まいの方は、30年以上建てたお家に住まわれる事が多いようです。工事の時は一番高いのは確かなのですが、将来に渡り健康で快適なお家に住め、30年も経てばトータルコストとして一番安くなると考えると、決して高い買い物ではないのではないでしょうか。
実は、このグラフは電気代が高騰する前に作られたものです。そのため、今現在では、30年も経たずに最も安い断熱方法になっていても不思議ではありません。
エスホームでは、50年後も快適に心地よく暮らせるお家づくりをしています。「松尾式エコハウス」を採用することで、トータルコストを抑えながら健康で快適な暮らしを送る事ができるようになるのです。
「松尾式エコハウス」を開発した松尾設計室の松尾先生とは
松尾先生は、全国に「健康で快適な省エネ住宅を経済的に実現する」ノウハウを広げるため、全国の工務店、延べ6000社以上に指導や講演を行っています。
著書「エコハウス超入門」・「本当は安いエコハウス」など多数。
松尾設計室の松尾和也先生は、YouTubeでも様々な情報を提供しています。
ご興味を持たれた方は、YouTubeチャンネルをご覧ください。https://www.youtube.com/channel/UCMzddq7FBK8DiP9-KPzhj9Q
また、ホームページはこちらです。
https://matsuosekkei.com
松尾先生の指導のもと “松尾設計室”の最新のノウハウを、積極的に取り入れています。
よく聞かれる質問は、こちらから!
日当たりの悪い敷地なのですが、大丈夫でしょうか?
まずは、敷地を拝見させていただきます。そこから敷地にどのように影ができるのか、お家ができたらどのように日がお家の中に入るのかを調べます。お客様にもわかりやすいようにイメージCGを作成して見ていただきます。
吹き抜けが欲しいのですが、寒くはないですか?
吹き抜けを作ると寒いと思われている方は多いですね。「松尾式エコハウス」の場合には、全く問題ありません。吹き抜けがあることで、冬の日射取得を得られるので家を温める事ができるくらいです。夏は小屋裏エアコンの冷気を吹き抜けを利用して1階まで落とすこともあります。
エアコンは、通常と違った使い方をするのでしょうか?
はい、エアコンは壁にかけた時とは違った利用の仕方になります。お引き渡しの時に、「松尾式空調システム」のマニュアルをお渡しいたします。難しくはありませんので、高い効果を出す為にもマニュアルに沿ったご利用をお願いします。
このマニュアルは松尾和也先生が実際に利用しているものを参考にして作成しています。「松尾式エコハウス」の利用の仕方以外にも、洗濯機や加湿器の選び方等まで書いてあるので必読の書です。
夏に28℃でも快適って本当ですか?
はい、暑い夏でも室温を28℃にして絶対湿度を16g/m3以下にすると快適に過ごせる事ができるようになります。この状況で快適にするためには、断熱・気密性能、日射遮蔽をしっかりと計画する事が大切です。
ここで注意していただきたいのは、一般的な相対湿度ではなく絶対湿度だという事です。よく時計などについている湿度計では絶対湿度は表示してくれません。そこで、エスホームでは気温と絶対湿度(容積・重要)の測定器を開発しました。数字だけだと一般の方はわかりにくいので、適正な気温と絶対湿度に保たれているかを色で示してくれる機能もついています。写真が、エスホームで開発した温度計です。快適な環境を色で表示します。現在は緑なので、快適な気温と湿度ということです。
平屋でも「松尾式エコハウス」を利用できますか?
はい、平屋でも問題なくつくる事ができます。面積が大きい場合には、床下エアコンの効率を上げるために特別な方法を提案させていただくこともあります。
エアコンは、2台必要ですか?1台ではダメですか?
松尾式に従って空調計画を行えば、家庭用エアコン1台でも十分に冷暖房を行う能力と性能はあります。では、なぜ2台に分けているのでしょうか?それは、1台が壊れてしまった場合のバックアップとして2台にしているのです。暑い夏に1台が壊れエアコンの修理を頼もうとしたら業者が忙しくてきてくれない、という話は珍しくありません。暑い夏は命に関わる事もあります。このような事からも2台にしているのです。
気密測定は誰が行うのですか?
気密測定器を所有しているエスホームでは、社員が気密測定を行います。気密測定を正確に行う為にも社員が「気密測定技能者」の資格を取得するべく試験を受けています。
冬は乾燥しますか?
お引き渡し後1〜2年の間は乾燥せず、そのままで快適な生活を送れると思います。理由は、基礎コンクリートの水分が上がってくる為です。
2〜3年を過ぎたあたりから乾燥をし始めます。その際には加湿をお勧めします。松尾先生お勧めの加湿器は、お引き渡しの時にお渡しするマニュアルに書いてあります。
CO2濃度はどのようになりますか?
CO2濃度は1種換気扇(熱交換器付き)を採用していますので、比較的良好な環境になるかと思います。コストを落とすために3種換気をご希望される方もいらっしゃいますが、CO2濃度の管理が難しいのでお勧めはしておりません。写真は、3種換気をしている寝室の朝です。2000ppmを超え、悪い環境になっています。
CO2測定器の写真です。左は自作測定器、右は市販品です。どちらもCO2濃度が2,000ppmを超えているのがわかります。
松尾先生と西村社長はどのような関係なのですか?
松尾先生とのお付き合いは、もう10年くらいになります。YouTubeでも有名になったモリシタ・アット・ホームの森下さんから紹介をしていただいたのが始まりです。追っかけのように、松尾先生の講演があると聞けば出席していました。
2023年には、「松尾式エコハウス Ver2」の講習をうけました。その際に、前で紹介した自作の測定器を見ていただいたところ、「3台譲って欲しい、お金は出すから!」とご依頼があり、お世話になっているお礼にとプレゼントをさせていただきました。
また、松尾先生の講習にはエスホームの社員が2名づつ毎月参加し、最新の情報を得て皆様へご提供させていただいております。
松尾先生の「松尾式エコハウス」をもっと知りたいのですが。
松尾先生は、今までに数冊の著書がございます。どれもわかりやすく書かれていますので、ぜひお読みください。エスホームでは、松尾先生の「松尾式空調システム」をもっと知っていただくために、最新の「間取りと住まい方の科学」をプレゼントさせていただいています。ぜひ、お申し込みください。
エスホームは何で紹介されているのですか?
書店で発売されている住宅専門家向けの雑誌「建築知識ビルダーズ」の「松尾式 住宅設計術」にて、「松尾式空調システム」の施工をしている会社として紹介されました。この雑誌は専門家向けに専門的な事が詳しく書いてあるのですが、興味のある一般の方にもわかりやすく書いてあります。
こちら以外にも松尾先生の研修を主催しているMXエンジニアリングのホームページでもエスホームが紹介されています。
MXエンジニアリングのページへ
松尾式エコハウスの欠点を教えてください
欠点というのは難しいのですが、注意点はあります。
エアコンの利用の仕方が今までとは違ってきます。特に冷房はつけっぱなしになります。無駄なように見えますが、長く考えるとその方が快適で清潔な環境を保てるためにそのようにしていただいています。最初は切りたくなってしまうかと思いますが、我慢をしてください!
良さそうなのはわかりましたが、難しくてなかなか理解できません。大丈夫でしょうか?
はい、大丈夫です。
「松尾式空調システム」の説明は、難しいですよね。私共がご要望をお伺いしますので、「松尾式空調システム」を採用した計画を提案させていただきます。「松尾式空調システム」の効果をより高くするため、また、より良いお家にする為にも濃いお打ち合わせをさせていただきます。
松尾式空調システムの実例は、こちら!
実際に松尾式空調システムを採用されたお家を紹介いたします。性能が良いので、今までとは違った家づくりができるようになっている事を実感してください!
松尾先生の最新の著書をプレゼント!
お願い
こちらの書籍につきましては、無くなり次第終了とさせていただきます。ご了承ください。
松尾式エコハウスの開発者 松尾和也先生の著書をプレゼントいたします。どのようにすればエコで快適な住みやすいお家になるのか、を学ぶ為にもこの本をお読みになることをお勧めします。お家の設計の仕方・エアコンの選び方・電気代を抑えた家電の選び方まで詳しく書いてあります。あなたの、30年後の生活を変える本です。
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