山邑家別邸 ヨドコウ迎賓館に行ってきました!①

宇都宮の人には思い入れのある方も多いでしょう、大谷石。その大谷石を有名にしているのが20世紀の建築家「フランクロイド・ライト」です。フランクロイド・ライトは日本の代表的な建築材料として大谷石を採用しています。旧帝国ホテルで使われたダイナミックな大谷石の写真をご覧になった方も多いのではないでしょうか。

そのフランクロイド・ライトが設計した建物は日本で6棟建てられています。その一つが、今回見学をした「山邑家別邸 ヨドコウ迎賓館」です。建築屋、憧れの建物です。

竣工したのは1924年、フランクロイド・ライトの弟子である「遠藤新」さんと、山邑家の娘婿である星島二郎さんが知り合いであったため実現した建物です。
関東大震災が1923年で、その時には帝国ホテルは完成していました。その後の建物となります。

ちなみに、建築雑誌「新建築」が発行されたのが1925年、「山邑邸解説」というタイトルで紹介されています。

大谷石が特徴的な外観

「山邑家別邸 ヨドコウ迎賓館」の駐車場は建物の下にあります。見上げると崖に聳り立つような建物です。

ちなみに、この周りには高級な住宅がたくさんあります。そちらも見せて欲しくなる程です。

ゲート

駐車場から坂を登っていくと、ゲートがあります。ここから入り口まではもう少し歩くことになります。

正面

ゲートから歩いていくと、入り口へ。その手前には、大きな花の台があります。ちょっとすると大きすぎて違和感がある程。それに対して、入るところの天井は低いですね。

側溝にもデザインされたグレーチングが使われていました。新しいので竣工当時からあるものでは無さそうです。
これだけでも売れそう、、、。

ポーチ

ここが、正面入り口です。

ここに入ってみると、思ったよりも天井が低いですね。
この頃は、車が普及し始まった時代です。屋根が高い車も多かったように思いますが、当たらなかったのでしょうか。Uターンも大変そう。
(下の写真は、入り口と反対側から撮影しています)

上の写真の右側、入り口からすると左側になる部分です。崖の上になるので海までよく見えます。

ここが入り口です。入ると受付があります。
それにしても、建物の規模にしては玄関が小さいですね。最初は住宅として作られましたが、お客様を迎えることがあることも考えるとなぜこの大きさなのか、少し不思議ですね。中には、受付があります。

水飲み場?

上の写真は入り口ですが、その横に大谷石で出っ張っている部分がありますね。下の写真がその部分です。なんと、小さな池のようになっていました。よくみると、赤くなっている部分の大谷石の隙間から水が出ていたことがわかりますね。

ここから私の持論なのですが、ここには馬が来ることも考えていたのでは無いでしょうか。この時代に馬が交通手段として利用されていたかどうかは不明なのですが、この玄関ポーチのサイズ感と水飲み場の作りが、馬にぴったりだったのです。

照明は、ロビー1に似たデザイン。ロビー1とは、ロビー邸(1908年シカゴ)のためにデザインされた照明器具です。ロビー邸では、木とガラスで作られていますが、山邑家別邸 ヨドコウ迎賓館では木製の部分が金属で作られています。

上を見ると、大谷石の装飾がわかります。補修もされていますね。
当時から大谷石は多く使われていましたが、これほど装飾としてデザイン加工して利用したのはフランクロイド・ライトが最初だそうです。

次回は、中に入ってみましょう。
長くなりそうです。