Contents
7月末に開催した松尾式エコハウスの完成見学会では、エアコン1台で作られる快適な環境に皆さん関心されていました。
開催と同時に行っていたのが温度と湿度の測定です。エアコンの設定を変え、どのようにすれば良いか色々と試してみました。その結果を見たところ、面白いデータを得ることができました。
特に「熱い熱い」とガンガンに冷やすことだけを考えていた方にも参考になる快適な環境の作り方を考えてみましょう!
なぜ、自分の家は快適にならない???
テレビでも、エアコンの設定の仕方や使い方など言っていますね。テレビが言ったようにエアコンを使ってみても、効果が感じられない。そのようにお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような場合には、お家の断熱性能が足りていないのかもしれません。
今回お伝えする快適空間の作り方は、少なくともZEHの性能は必要です。特に、屋根の断熱があると良いですね。
それでは、快適な環境をつくるために見ていただきたい、重要な湿度についてお伝えします。参考にして下さい!
湿度は参考にならない!
一般的な温度計などと一緒に表示されている湿度は%で表されています。
下のグラフにある屋内の湿度(青)は65%、屋外の湿度は47%となっています。気温は、屋外が37.5度と高いですが、屋内は23.0度と低くなっています。
では、どちらの方が湿度を感じるでしょうか?
屋内
屋外
屋内は、湿度は高いですが気温を下げているので快適です。しかし、外に出てみると気温が高いだけで不快なのですが、屋内以上にモワッとして湿度を感じてしまいます。計っている湿度を比べると屋外の方がずっと低いのですが、外の方が湿度を感じてしまいます。これはなぜなのでしょうか。
別な湿度、絶対湿度を参考にすると良い!
湿度と言ってもいくつかの値があります。一般的な湿度は前で説明した%で表す相対湿度、それとは別な絶対湿度です。
この絶対湿度の方が肌感覚に合った湿度と言われています。それでは、一緒に測った絶対湿度を見てみましょう。
屋内
屋外
屋内の絶対湿度は13.36g/m3で、屋外の絶対湿度は21.13g/m3となっています。ここが重要です。
しっかりと、外の方が湿度を感じるように値が出ていますね。肌感覚に合っていると言っても間違いでは無いでしょう。
ところが、絶対湿度を教えてくれる温度計はほとんど無いのです。私の場合、仕方なく自分で作ったホドです。
絶対湿度は、温度と相対湿度がわかれば計算で求められるので難しいわけではないのですが。今までの相対湿度の方が馴染みがあるからなのでしょうか。
快適な環境にするには、湿度を下げることが大切!
今回、湿度について書いているのは、快適な環境を作るためには湿度を下げる事が大切なためです。温度を冷やすことだけ考えていては快適とは言えません。
特に家族がいる場合、人によって温度の感じ方が変わってきます。
エアコンをガンガンに冷やすご主人に、寒くて耐えきれず着込む奥様、という環境はよくみられます。
そのような事を無くすには、温度をそれほど下げずに湿度を下げることで、ある程度防ぐ事ができます。
実際に、エスホームの事務所では以前まで25度以下の日も多かったのですが、最近では28度でも快適に皆んな過ごしています。
これも、湿度を下げる事を意識してエアコンを使っているからです。
それでは、エアコンを上手に使う方法をお伝えします!
エアコンは、冷房と除湿を上手に使い分けよう!
エアコンの設定について説明します。
今回は日立のエアコンを利用しました。エアコンによって性能や機能が違いますので、一つの参考として下さい。
見学会の時のエアコンの設定は、主に除湿を利用しました。
除湿の機能って、うまく動いているかどうか不安な時がありますよね。私も以前はそうだったのでよくわかります。
除湿をするとエアコンのドレーンから水が出ます。最初は確認すると良いです。
冷房にもしたのですが、冷やすだけで除湿がされなくなり(ドレーンから水が出ていない)、冷えるけれど快適でない寒いだけの環境になってしまったのです。
出来るだけ冷やさず湿度を下げる事を意識しましょう。
できれば、室温は28度、湿度は50%以下を目指しましょう。
一般的に28度というと暑く感じる方も多いのですが、50%を切ると多くの方が涼しく感じ始めます。
時期によっては50%を切るのは難しいかと思います。その時には少し室温を下げてで60%を切る環境を目指して下さい。
この辺りは、温度計・湿度計と、あなたのご家族の間でどのくらいの室温が丁度いいかを話し合って下さいね。。
エアコンのオートは強い!
最近は、エアコンのオートも良くできています。
私が使っているダイキンのエアコンは、「快適エコ自動」にすると室温は28度と少し高めなのですが、湿度を下げるように動きます。
冷えすぎないけれど快適な環境を作るように頑張ってくれるのです。
この温度と湿度は、なかなか絶妙です。ほとんどオートなど信用しない私ですが、このオートは信用して利用しています。
エアコンの機能や性能を知るには、感覚だけでは分かりにくいと思います。面倒でも、温度計・湿度計を横に置いて見てみましょう。
室温28度と湿度50%以下、を実際に作ってみて生活をして下さい。なるほどと思いますよ!