LIXIL(リクシル)が茨城県にもつ「Ishige Labo」に行ってきました!

9月の末に、リクシルが茨城県にもつ「Ishige Labo」(石毛ラボ)に行ってきました!

場所は、リクシルが茨城県常総市に持つ大きな工場の一角にあります。

とにかく大きな工場。
ここでは、1日に650棟分の建材を作っているそうです。凄い!

参加者は、エスホームスタッフ全員!
やはり、皆んなと知識を共有したいですよね。

「Ishige Labo」の入口は、上の写真の左側にあるドアの中。

なんと、この中は撮影禁止、、、。

というわけで「今回のコラムはここまで」と言いたいところですが、せっかくなので教わって来たことを書いて行きます。

トリプルガラスの普及率と価格は?

ペアガラスは当たり前になりましたが、トリプルガラスはまだまだですね。
トリプルガラスとは、窓のガラスが3重になっているガラスです。
ペアガラスは、窓ガラスが2重です。
下にLIXILからお借りした絵を掲載しておきます。

トリプルガラス
ペアガラス

 

では、トリプルガラスの普及率はというと、13.5%もあるのだそうです。
思ったよりも、利用されている方が多いように感じました。

これは、全面がトリプルというよりも、西北東面の3面のみをトリプルにしている方も多いからだそうです。

南面の窓は、日射取得を多くするためにもペアガラスを採用する場合が多いです。

この辺りは、予算も重要ですが快適性や電気代、エコな考えから決まってきます。

ちなみに、ペアガラスから全面トリプルにすると、60万円程価格が上がります。
(建物によっても違います)

西北東の窓をペアからトリプルにすると25万円程に上がります。大きな窓が無いので、半分も行かないんですね。

ここまでトリプルガラスをお勧めしてきたリクシル、これからはトリプルの時代が来ると考えているのでしょう。

サッシ本体も強い!

ガラスの性能が高いだけではいけません。
サッシ本体の強さも重要です。

これからのサッシはアルミではなくて断熱性能が高い樹脂サッシがメインになって来ます。ところが、樹脂サッシにはデメリットがいくつかあります。その一つが強度の問題。

樹脂とはプラスチックのような物なので、弱いのです。曲がったり割れてみたり。それらを防ぐために、リクシルでは他社よりも樹脂の厚さを厚くしているのだそうです。

と言ってもコンマ数mなのですが、もともとが薄い物なので、影響が大きいのでしょう。

また、樹脂サッシの上にペアやトリプルガラスとなると重さも考慮しなくてはいけません。それにも対応できるように、サッシ本体を建物に大きくかけるようにしているそうです。
下のカットモデルが樹脂サッシです。

樹脂サッシの断面図

 

リクシルサッシは、木目調がある!

他のサッシ会社にあまりなくて、リクシルにあるのが木目調サッシです。

樹脂サッシというと「白」というイメージですが、木目調を利用すると随分と違って見えますね。

ただ、樹脂サッシは若干傷が付きやすいという話があり、傷が気になる場合には白の方が目立たないそうです。

樹脂サッシのリサイクルは、まだまだ

樹脂サッシの一部分には、リサイクルされた材料が利用されています。

樹脂サッシの欠点を上げるわけではないのですが、今の樹脂サッシがどのくらいリサイクルされているのかを聞いて見ました。

なんと、樹脂サッシで利用されているリサイクルの材料は、日本の樹脂サッシをリサイクルしているのではないそうです。実際には、ヨーロッパから取り寄せているとか。

これは、樹脂サッシの問題として以前から言われていたことです。樹脂サッシは耐久性を持たせるためにリサイクルしにくい材料になってしまっています。強度を無くせば再利用しやすくなりますが、それもできませんし難しい問題ですね。

では、解体した際にどのようにしているのかというと埋めて処分。

樹脂サッシのリサイクルを行う工場も出来始めていると聞きますが、まだまだ一部でしか採用されていないのでしょう。

栃木県では、複合サッシがお勧めなのか?

以前、リクシルは「栃木県内では複合サッシがお勧めです。樹脂サッシはなるべく使わないでください」と言っていました。

複合サッシとは、太陽の光が当たる面を強度のあるアルミで覆うサッシです。現在では一番普及していますが、断熱性能は樹脂サッシよりも若干劣ります。

複合サッシをお勧めする理由ですが「栃木県では、紫外線が強いので樹脂を痛めやすい」という説明でした。寒冷地でも、樹脂が痛み塗装をしていることが珍しく無いという話も伺いました。
下の図は、紫外線の分布図です。

気象庁HPより。2023年10月5日のデータ

確かに、北海道は紫で1、関東は黄色にもなって3〜5あります。

これらの事を、リクシルとしてとのような見解をお持ちなのか聞いて見ました。

結果として、樹脂サッシでも問題無いとなったようです。
実際に30年くらい使った樹脂サッシでも問題なかったそうです。

説明ではありませんでしたが、新しいEWという樹脂サッシは対策を行なっているのかもしれませんね。

今までとは違った性能の住宅が普及する!

これから、国の動きと合わせて今までとは違った高性能の住宅が普及することになります。

高性能だからと言って、全体的にコストが上がってしまっては建てられなくなってしまいます。

そのような事がないように、少しでもコストパフォーマンスの高い家づくりを目指しています。

参考文献

リクシルHP:2023年10月6日時点

気象庁HP:日最大UVインデックス(解析値)2023年10月6日時点