浸水被害に遭わないために、または浸水被害にはってしまったら

秋は台風の季節。以前の栃木県でしたら大雨と雷に気をつけていれば大きな心配はありませんでした。

ところが、2000年以降でしょうか、栃木県内でも大雨による川の氾濫なども珍しくなくなり、家の中に浸水してしまうことも起きるようになってしまいました。

特に、2019年の台風では大きな被害があり、栃木市近辺だけでも床上浸水が3,961世帯も出ています。もう、他人事ではないのです。

そこで、日本建築士会連合会が対策のためのマニュアルを作成しました。

浸水被害住宅の技術対策マニュアル

日本建築士会連合会が対策のために作成したのが「浸水被害住宅の技術対策マニュアル」です。
下からダウンロード出来ます。

「浸水被害住宅の技術対策マニュアル」ダウンロード

このマニュアルは、浸水などの被害に遭ってしまった時にどのように片付けをして、どのようにリフォームをすれば良いのかまで詳しく書いてあります。

ページ数も90ページを超えるくらいありますので、とっても充実しています。

例えば、実際に水害に遭ってしまってからの対策がこちらです。

復旧費用概算額算出エクセルデータ

ここまでやるのかと思ったのがこちら!
復旧費用の概算額を計算してくれるエクセルシートも作ってくれています。

下のタイトルをクリックしてダウンロードして下さい。

「復旧費用概算額算出エクセルデータ」ダウンロード

使い方1:面積記入

まずは、下のシートがありますので、ここに書く部分の面積などを記入していきます。
結構細かいですね。
面積の数字は、確認申請の書類があればそこから拾うと良いでしょう。
1/100の場合、1cmが1m
1/50の場合、1cmが50cm
になります。

多くの場合は、1/100だと思います。

使い方2:金額を調整する

次に、2枚目のシートを見ます。
そうしますと、先ほど入力した面積などがこちらに反映され、大まかな金額を計算してくれています。
どのくらいの深さまで浸水したかによっても金額を変えて出してくれるのは便利ですね。

気になったのは、施工単価が安すぎではないかということです。最低限の金額として考えるようにしましょう。

実際に被害に遭われた場合には、早めに工務店にも連絡をすることをお勧めします。

浸水の災害に遭わないために

浸水の被害に遭わないためには、どうすれば良いのでしょうか。
一番参考になるのは、各地のハザードマップを見ることです。

例えば、下の図は宇都宮駅周辺のハザードマップです。

宇都宮駅西側にある「田川」を中心に東西に色がついていますね。このあたりは氾濫する可能性がある地域です。

ハザードマップは、ネットで簡単に調べられます。
調べ方は、例えば
「○○市 ハザードマップ」
です。

災害エリアに指定されていないと地域のハザードマップはありません。疑問に思った場合には、市町村町役場に聞いて下さい。

ハザードマップは、毎年の被害状況などを見て書き換えられています。最新の書類を見るようにしましょう。
一番の最新情報は県庁にあります。もっと疑問に思われる場合は県庁にも聞いてみて下さい。

ハザードマップをどのように考えるか

ハザードマップをどのように考えたら良いのでしょうか。
少しでも色がついていたら、危険な場所なのでしょうか。

私が以前販売した土地は消防士が購入しました。その土地は少しだけ浸水地域に指定されていたのです。
浸水想定は0.5m以下。

でも、実際には家を建てるにあたり地盤を上げますし、家ももっと上がるので心配していないということでした。

土地を購入する時には避けることも出来ますが、建て替えの時には避ける事ができません。
今回のように、上手にハザードマップを利用して家づくりを進めしょう。

参考文献

日本建築士会連合会HP 2023年9月29日
宇都宮市役所HP 2023年9月29日